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エビングハウスの忘却曲線とは
エビングハウスの忘却曲線=記憶のメカニズム
脳は、1回勉強したことをたった1週間後に80%も忘れるとされています。これには個人差はあれど、「時が経過するほど忘れる」とされています。
忘却率の紹介
1時間後 ⇒ 55%を忘却
1日後 ⇒ 75%を忘却
1週間後 ⇒ 77%を忘却
1カ月後 ⇒ 80%を忘却
上記のようにどんどん物事を忘れてしまい、それらの時間と記憶の関係を示したグラフを「エビングハウスの忘却曲線」と言いいます。
しかし、復習をすることによって忘却曲線は急激に上がり、初めて暗記を行った時の忘却曲線よりも緩やかな下降を描くようになります。
初回の忘却曲線から緩やかに変えよう
復習が忘却曲線を緩やかにしてくれる
上のグラフを見ても分かるように、復習しなかった場合の下降曲線はものすごく急激に下がっていますね。たった1度だけの勉強では簡単に物事を忘れてしまうという事です。ではこの法則を変える方法はあるのか?というと、復習をすることによって、グラフの形を変えることができます。
オレンジの記憶曲線を見ていきましょう。復習をすることによってだんだんと忘却曲線が緩やかになっているのが分かります。何度も何度も復習することにより「脳への記憶の固定化」が起っているのです。例えば、5回目の勉強時の忘却曲線は復習をしていなかった時と比べて、ものすごく緩やかです。
効率の良い勉強サイクルは?
復習のタイミングが重要です
効率の良い勉強サイクルは、「復習の間隔を、3日後に1回目、7日後に2回目、14日後に3回目」というサイクルが最も効果的と立証されています。ただし、平均値ではありますので、自分の忘却曲線が平均値と比べてどの程度なのかを知ることにより、サイクルを長くもなりますし、短くもなります。
まずは、英単語の暗記などで自分の平均が、上記グラフと比べてどの程度差があるのか知りましょう。
アウトプットの重要性
アウトプットで記憶の固定化を!
一度目の勉強で1つの内容を覚えるのに5回以上繰り返す、さらにできれば音読するなどの方法は暗記において最も必要性の高いことだと言えるでしょう。
または、勉強後に総復習としてさっと目を通すだけでも記憶の固定化に繋がり、復習としてはすごく効果的です。また、次の日は、 短い時間でも前日勉強した内容からさっと復習するだけでも記憶に繋がります。ですので、一度勉強しただけでは「勉強」とみなさず、最低でも3度は同じ内容に目を通して勉強効率を上げていきましょう。
学校でよく言われる予習、復習が大切というのは3度同じ内容に目を通すことになるので、実は理に適っているのです。
勉強できる人のノート術
正しいノートの取り方は記憶の定着に一役買います
最後に、効率的な勉強法で重要な要素である「ノートの取り方」をご紹介します。
ノートを取る時に何を気にしていますか。勉強ができる人は未来の自分の為にノートをまとめています。授業を聞いて理解できている自分の為のノートではありません。授業の内容を忘れてしまった未来の自分が見返しても分かりやすく理解できるためにノートを取るのです。どうすれば未来の自分が分かりやすいノートを書けるのか。重要なポイントは2点です。
最初にルールを決めておくこと。例えば試験に出るような重要なポイントは赤色で書く、その補足ポイントを青色で統一するなどです。そうすれば試験前に赤色と青色のポイントを読みこむだけで試験前の勉強ができます。また、ルールを忘れないためにノートの表紙の裏に大きく書き込むとより効果的です。
2点目は情報の背景も一緒に書き込むです。人は大人になるにつれて単一の記憶能力が低下します。逆に情報を複数関連させた情報を覚えやすくなるのです。例えば、「車」単体を覚える能力は低下したとしても、「車」「免許」「排気量の違い」「車の種類」「税金・保険」など車に関連する情報を関連させて覚える能力に長けていきます。なので覚えたい情報だけをノートに書きこむのでは無く、それに付属する関連情報も書けるだけ書き込むようにしましょう。
これは余談になりますが、勉強中に感じた面白い事をノートの端に書き込むのもおすすめです。人は感情と関連させた情報は記憶に残りやすくできています。一見関係無い授業の脱線話しでも面白いと感じたのであればノートの端に書き込んで下さい。後で読み返した時にその時の記憶が蘇りやすくなり、勉強が捗ります。今の自分がお手軽にできる、未来の自分への投資だと思ってノートを大切に取るようにしましょう。
忘却曲線に沿った勉強を意識しよう
エビングハウスの忘却曲線を活用した具体的な勉強方法の事例をご紹介
最後に忘却曲線を意識した勉強法の一例とそこから生まれるメリットをご紹介します。具体的には以下のことを意識して勉強してみて下さい。
「1日で学んだ内容の67%は忘れる」を理解する
1日、3日、7日、14日、30日、 90日と間をあけて反復する
1つの単語を覚えても忘れるので、 多くの単語を学習する
忘却曲線に沿って学習できるアプリを活用する
他の単語帳や洋画で同じ単語を見ると、 記憶が強化される
そして、ここから生まれてくるメリットは、「効率よく勉強できるようになる」「単語が覚えられなくても落ち込まなくなる」「勉強を継続しようと思えるようになる」などがあります。
ぜひこれらの情報を活用してみて下さい。
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