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英検5級の難易度
英検5級は中学初級レベルとされ、「簡単な英語を理解することができ、またそれを使って表現することができる。」ことを求められます。さらに、リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの4技能に絞って必要基準をまとめると、以下のようになります。
- 読む:初歩的な語句や文を理解することができる。
- 聞く:初歩的な語句や文を理解することができる。
- 話す:初歩的な内容についてやりとりすることができる。
- 書く:初歩的な語句や文を書くことができる。
また、英検の中で最も難易度の低い試験(英検は5級、4級、3級、準2級、2級、準1級、1級の順で難易度が上がります。)で、必修英単語数は約400-500程度とされています。
出題内容も、家庭や学校、地域社会や電話、道案内や旅行、自己紹介、趣味など日常的なトピックの中でも非常に簡単な問題が出題されます。小学生から英語学習の導入が始まっていることから、今後は小学生の受験者が増えることが予想されています。
合格で得られるメリット
小学生にとって、英検5級を持っていることは、真剣に英語学習に取り組んでいるご家庭なのだなという風に受け取られますので、稀ですが中学受験で加点されるケースもあります。また、一般的な小学生の中でも英語力があると思われると同時に、英検4級への受験意欲へもつながる事でしょう。小学生での英語教育が本格化していく中で、今後は英検5級や4級の受験者が増えると予想されますし、中学生になってからある中間試験や期末試験の雰囲気に近いものに早く慣れておくというのもメリットです。時間が許す限り試験を受けておくと良い刺激になると思われます。
試験内容
英検5級には、一次試験(筆記・リスニング)と級の認定には影響しないですが、任意で受験可能なスピーキングテストがあります。尚、スピーキングテストは、自宅からパソコン、スマートフォン、タブレットを通して受験可能です。
※スピーキングテスト合格者には、英検5級の合格認定ではなく、5級スピーキングテストの合格認定が与えられます。
1次試験
一次試験は、以下2部構成となっています。
- 筆記試験 25分[判定項目:リーディング]
- リスニン試験 20分[判定項目:リスニング]
※解答形式:マーク式のみ
筆記試験の問題構成
測定技能 | 問題番号 | 問題形式 | 備考 | 設問数 |
---|---|---|---|---|
リーディング | 1 | 短文の語句 空所補充 | 文脈に合う適切な語句を補う。 | 15 |
リーディング | 2 | 会話文の文 空所補充 | 会話文の空所に 適切な文や語句を補う。 | 5 |
リーディング | 3 | 日本文付き 短文の語句整序 | 日本文を読み、その意味に合うように 与えられた語句を並べ替える。 | 5 |
リスニング試験の問題構成
測定技能 | 問題番号 | 問題形式 | 備考 | 設問数 |
---|---|---|---|---|
リスニング | 第1部 | 会話の応答文 選択 | 会話の最後の発話に対する 応答として最も適切なものを補う。 (放送回数2回、補助イラスト付き) | 10 |
リスニング | 第2部 | 会話の内容 一致選択 | 会話の内容に関する 質問に答える。 (放送回数2回) | 5 |
リスニング | 第3部 | イラストの内容 一致選択 | 短文を聞いて、イラストの動作や 状況を表すものを選ぶ。 (放送回数2回) | 10 |
スピーキングテスト(任意)
スピーキングテストは、試験会場からではなく、自宅のパソコンやタブレット、スマートフォンなどから受験が可能です。専用サイトにアクセスし、英検5級の受験申し込みをしたIDとPASSからログインが可能で、ログインから士官修了までは約5分程度(試験のみの所要時間は約3分)で完了します。
スピーキングテストの問題構成
測定技能 | 問題番号 | 問題形式 | 備考 |
---|---|---|---|
スピーキング | 音読 | パッセージカードを読む。 | |
スピーキング | No.1.2 | パッセージに ついての質問 | 音読したパッセージの内容に ついての質問に答える。 |
スピーキング | No.3 | パッセージに ついての質問 | 音読したパッセージの内容に ついての質問に答える。 |
スピーキング | No.4 | 受験者自身の ことなど | 日常生活の身近な事柄に ついての質問に答える。 |
過去問
これまでに英検5級の試験で出題された過去問は、英検公式サイトで公開されています。英検5合格を目指すには、一度は過去問を解いてみること重要ですので、英検公式サイトにアクセスして過去問に挑戦してみましょう。
リーディングの傾向
英検5級のリーディングに関する問題は以下3パターンで出題されます。
- カッコ内に入る短文の文脈に適切な英単語を選ぶ
- 会話の内容に合ったカッコ内に入る適切な文節や一文を選ぶ
- 日本語の意味に沿うように英単語を並び替える
名詞や動詞、形容詞、副詞、接続詞、冠詞などの単語の初歩的な知識が問われます。また、会話形式の並べ替え問題では、英文の意味を理解し、それに対する応答分を適切に選ぶ必要があります。
試験問題はすべて選択問題になっています。例題をチェックしてみましょう。
短文の穴埋め問題
まずは英短文に適切な英単語を当てはめるの空欄補充問題です。問題数は15問となっており、ボリュームの多い項目ですが、適切な単語を選ぶだけですので、リズムよく解答していきましょう。特に難しい英単語も出題されませんので、英単語さえ覚えておけば簡単に解答できます。
A:Do you like () , Peter?
2021年度 第2回 問題冊子
B:Yes I do. I like soccer.
1 music
2 fruit
3 sports
4 fish
会話文の文空所補充
次に会話の内容に合ったカッコ内に入る適切な文節や一文を選ぶ問題です。この出題範囲では、会話の内容を理解する必要があります。「誰が」「何を」話しているかを理解しましょう。その後は、選択肢より適切な回答を選んでください。
Mother:Bye, Ellen. Have a nice day.
2021年度 第2回 問題冊子
Girl:Thanks, Mom. ()
1 See you this afternoon.
2 It’s in my room.
3 Here you are.
4 It’s my homework.
英単語の並び替え問題
日本文に沿った英単語の並び替え問題では、並び替えを行ったあとに、1番目と3番目に来る組み合わせを選択肢から選びます。問題数は5問と少なく見えますが、上記問題に比べて文法や単語を読み解く必要があるので、回答時間には若干余裕を持たせるようにしましょう。
トムはどうやって学校へ行きますか?
2021年度 第2回 問題冊子
(① how ② get ③ Tom ④ does)
[1番目][ ][3番目][ ] to school?
1番目と3番目に入る単語の組み合わせを選べ
1 ④-③
2 ③-②
3 ①-③
4 ①-④
ライティングの傾向
英検5級のライティング試験はありません。
リスニングの傾向
リスニングテストもチェックしましょう。リスニングパートは所要時間20分と設定されており、筆記と同等レベルに重視されています。問題は以下3パターンより構成されています。
- イラストを参考に、英文と応答を聞いて適切な選択肢を選ぶ
- 対話と質問を聞いて、その答えを選択肢から選ぶ
- 3つの英文を聞いて、その中から最も内容に適しているイラストを選ぶ
リスニング問題でのコツは、問題が読まれる前にイラストを眺めておき、どんなシチュエーションを想定できるかを頭にインプットしておきましょう。シチュエーションを把握してだけで、リスニングにおける1語1語の聞き取りがはっきりしたり、スムーズに解答できたりしますのでおすすめです。
スピーキングの傾向
スピーキングテストはスマホやタブレット、PCを使った録音形式で行われます。また、スピーキングテストの結果は英検5級の合否と関係ありませんので注意して下さい。非対面でのスピーキングテストは、以下3パターンで構成されています。
- 「黙読→音読」での発音チェック
- 音読した内容への質問が流れた後、それに回答
- 受験者自身への質問が流れた後、それに回答
問題自体は非常に簡単です。具体的には、以下のような英文と絵などが出題されます。
Sam’s Pet
2021年度 スピーキングテスト
Sam is 10 years old. and he has a dog. the dog’s name is Lisa. Lisa is bkack. Sam likes Lisa.
質問:Please look at the passage. How old is Sam?
受験者への質問:What animal do you like?
合格点と合格率
英検5級の合格点と合格率について説明します。
一次試験
2016年度以降は、それ以前と比べ合格基準が変わっています。現在では、リーディング、リスニングの2技能ごとに算出されたCSEスコアをもとに合否が判定されます。そのため、合格点は〇点というはっきりとした基準がわからないのが実情です。ただし、日本英語検定協会は、毎年「各技能6割程度の正答率の受験者の多くが合格した」などと発表しており、6割程度の正答率が合否をわけるラインだと予測されます。
CSEスコアとは、リーディング、リスニングの2技能ごとに425点満点としており、合格基準は2技能合計で425点とされています。
スピーキングテスト
スピーキングテストは、英検5級認定とは関係なく、5級スピーキングテストの合格認定が与えられます。この合格認定取得に関して、スピーキングのCSEスコアが425点満点中266点以上なら合格となります。
合格率
上述した通り2016年以降は公表されていません。
(※2015年度までの平均合格率は80%をやや上回る程度でした。)
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最後に
英検5級の試験内容は、中学生初級程度のごく初歩的な内容となります。英語を学習しはじめた初心者でも、試験範囲の英単語や基本的な英文法さえ覚えておけば、合格することができます。
独学で英語学習していてこの勉強法であっているのか分からない、不安だという方はぜひPM English schoolが配信する対象のリスニング動画を見て下さい。
英検5級のスピーキングテスト?!!
2015年度から英検4級と5級受験者向けにスピーキングテストが開始され、スピーキングテストでは4技能のうち「スピーキング」力を育てることを目的としています。日本英語検定協会が行うスピーキングテストは、英検3級以降の2次試験のように面接者がいるわけでなく録音形式で行われるため、スマホやタブレット、パソコン等のインターネット端末があれば自宅など、どこにいても受験することが可能です。また、スピーキングテスト結果は英検自体の合否とは関係なく、試験時間も3分程度と短いため気軽に受験することができます。逆に言うと、スピーキングテストに合格しても、英検5級の合否判定には関係がないので、その点は注意して下さい。