I don’t think と I think not の違い
「主張の強さをポイントに考えよう」
この日本語訳はそれぞれ I don’t think(私は思わない)と I think not(~でないと思う)のようにちょっと分かりずらい意味になります。
これらのフレーズに対してネイティブは「主張の強さの違い」を感じます。具体的には I don’t think の方が I think not よりも控えめな表現です。
I don’t think は単純に I think の反対の事を主張しているだけであり、I think not は自分の言いたいことを主張している、もしくは押し付けているイメージがあります。
ですので、自分の意見を述べて議論を始めたい時には、I don’t think と表現します。
一方で、I think not を使うと議論の余地がなく、自分の主張はこれ!のように相手に意見を押し付けている感覚になります。
I don’t think you should do it right now.
(控えめな印象で)今すぐにはそれしない方が良いと思うよ(まぁあなた次第でしょうが)
I think you shouldn’t do it right now.
すぐにそれをするのはすべきじゃないと思ってる
このようにより感情がこもっているのは I think not になり、使い分けを失敗してしまうと言われた方はなんでそんなこと言うの?のように話し手に不信感を持つこともありえます。
Not と No の違い
「感情があるのか客観的なのかを覚えましょう」
Not と No の違いは、No の方が感情がこもっていて、Not は感情をこめず客観的に表現したい場合に使われます。
Jiro is no friend of mine.
ジロウは私の友達じゃない
この英文はただの知らな人という意味ではなく、本当は友達なんですが大きな喧嘩とかをして、今は友達として考えたくないのようなニュアンスになります。要は感情が入っており、私の中でも彼は友達なんかじゃない!という気分なのです。
No music no life.
音楽ないところに人生なし
この英文も同じで感情的に「音楽がない人生なんか人生じゃない!」と言ってるニュアンスになります。
Jiro is not a friend of mine.
ジロウは私の友達じゃない
Not は客観的なので単純に事実を述べていることになります。つまり、ジロウと私は見知らぬ人、もしくは今まさにあったばかりという意味です。
注意すべき Not の位置
「Not の位置次第では全く意味の異なる表現になる」
そもそも Not というのは文の中で Not の後につづくものにかかります。
つまり、Not の後に続く言葉や文章を否定するのが Not です。
ですので、Not をどこに置くかによってその文中のどの範囲に Not がかかっているのか影響度が変わってくるのです。
I didn’t do it deliberately.
私はわざとそうしたのではない
この英文では do it deliberately(わざとそれをした)に Not がかかっていますので、「わざとそれをしていない」という意味になり、やったけどわざとじゃないという意味になります。
I deliberately didn’t do it.
私はわざとしなかった
この英文では do it(それをした)に Not がかかっていますので、「していない」という意味になり、これに deliberately がかかっており、あえてやらなかったという意味になります。
- 某貿易事務 Ran先生による執筆
- 大阪のワインや食品を専門に扱っている某貿易会社で翻訳や海外の方とのメールでやり取りを行われている香港出身のRan先生。主にビジネス英語をメインに学んでこられて現役で海外とやり取りをされています。事務を行う前はワインなどの輸入で頻繁に海外に出られており、コミュニケーション能力も非常に高い温和な先生です。
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