難しいですね
「直訳では正しいニュアンスが伝わらない代表例」
この「難しいですね」のシチュエーションは、お願い事や依頼を断る時を想像して下さい。
まずこの時点で difficult と hard を思い浮かべる方がいるでしょうが、両方とも「難しい」という意味で使えて、difficult の方が若干固いニュアンスでより深刻な問題に対して使われたりします。
その上で以下のように言うとそれぞれどういうニュアンスで伝わるか解説します。
That’s hard.
難しいですね
That’s difficult.
難しいですね
両方とも「難しいけどやっておきます」みたいなニュアンスで捉えられてしまいます。
これらは言葉だけを取ると単なる事実を表現しており、やるかやらないかはこの言葉には含まれていないので、相手は日本人が考えているように理解できないのです。
日本人の考えでは「難しいですね」はできないって察してほしいと考えていますが、この察してや気付いての文化は日本特有で、海外の方は理解できないというか日本人の特殊技能だと考えて下さい。
もちろん状況判断から察する人もいるでしょうが、察するという文化というのがそもそもないので、回りくどいですし理解できない人が大半です。
そのため、できないのであれば No と言うほうが適切です。
I can’t do it.
できません
I don’t wanna do it.
したくないです
上記フレーズは直接的過ぎるため、ビジネスシーンのようなもう少し丁寧な断り方をしたい時には以下のように表現することができます。
Sorry, I can’t help you.
すいません。お手伝いできないんです。
たぶん
「Probably を使うのが一般的」
例えば「来週一緒に遊ぶ時間ある?」と聞かれたときの返答に使われるような「たぶん」です。
日本人が真っ先に挙げる言葉が Maybe で「たぶんね(多分大丈夫だよ)」という意味のように、ある程度肯定的なニュアンスが含んでいるつもりで使っていると思いますが、ネイティブのニュアンスでは、適当に返事をしている感じになってしまいます。
つまり考えてもないですし、考えようともしていないような回答を放棄しているようなニュアンスになってしまいます。
そのため「来週一緒に遊ぶ時間ある?」に呈して Maybe を使ってしまうと 「知らんけど多分かな」のようになってしまい、聞いてくれた友達からするといい思いはしないです。
日本人がよく使うある程度考えた上で「たぶんね」と言いたい時には Probably、または省略形の Probs を使うのが適切です。
その他には以下のようにも言えます。
I think so.
たぶんそうじゃない?
おとなっぽいね
「そもそも見た目についてはひとそれぞれ」
若い人たちに見た目とか考えとかが成熟しているねというニュアンスの誉め言葉で、You look old. と言ってしまう人がいますが、この意味は「あなた老けて見えるね」とディスっている意味になります。
そもそも見た目に関して言うのはNGですし、英語でこのように表現するのは本来の見た目よりも上に見えるとしか捉えてもらえず、そもそも見た目を自分の主観で褒めるのは文化としてNGだと思ってください。
ポジティブな形容詞の Beautiful, Lovely, Great を用いて抽象的に褒めるのはありですが、そこに顔のパーツや主観を入れて「顔が細いね」「目が小さいね」などのように言うのはNGだと覚えておきましょう。
- 幼児~小学生を対象とする英語塾教師Kufufu先生による執筆
- 某超大手金融機関に5年務め、英語教育に転身された英語塾教師Kufufu先生による執筆です。英語の発音や和製英語、英語のオノマトペについて深い知識があり、卒業論文では「日本人の英語発音」について8000語ほどの英語で論文を執筆されました。
この記事へのコメントはありません。