第5文型の形と英作文
「AとBの間に主語述語の関係があることを意識しよう」
では初めに第5文型の形と英作文について考えていきましょう。
make A B, call A B, name A B のように make, call, name には少し特別な使い方があると習うと思います。
make A B | AをBにする |
call A B | AをBと呼ぶ |
name A B | AをBと名付ける |
このようにこれらの動詞の後ろにはA,Bと2つきます。
They named the dog Tanaka
彼らはその犬を田中と名付けた
この文ではAにあたるのが the dog、Bにあたるのが Tanaka となっています。
次は「彼らは私をJoeと呼ぶ」を英作文してみましょう。
まずは主語 動詞から考える癖をつけると良いでしょう。
ここでの主語は「彼らは」で、動詞は「呼ぶ」で、call A B(AをBと呼ぶ)を使うとキレイにまとまります。
They call me Joe
彼らは私をJoeと呼ぶ
では次に「私たちはそのニュースを聞いて嬉しくなった」を英作文してみましょう。
We heard the news and felt happy
私たちはそのニュースを聞いて嬉しくなった
もちろんこのような形で英作文をしても間違えではないのですが、せっかくなので make A B(AをBにする)を使って表してみましょう。
つまり「そのニュースは私たちをハッピーにした」と言い換えるといいでしょう。
The news made us happy
そのニュースは私たちをハッピーにした
この文は日本語的には不自然に感じるかもしれませんが、英語の発想としてモノや出来事が人を喜ばせたり悲しませたり、何か影響を与えるという言い方で文を作っていくことが良くあります。
また、モノや出来事が私たちをハッピーにするということは、日本語的な表現を使えば「モノやコトが原因で私たちはハッピーになる」ということなので、make A B を「~が原因でAはBになる」と覚えておくとうまくいく場合も結構あります。
ではこの覚え方でうまくいく英作文の例も紹介していきます。
「事故のせいで彼はパーティーに遅れてしまった」を英作文してみましょう。
「事故が原因で」ということなので The accident から初めていきます。
The accident made him later for the party
事故のせいで彼はパーティーに遅れてしまった
第5文型の文の本質
では続いて文法的な解説を行っていきます。
これによって理解が深まり、より英語が上達する準備ができるようになります。
They named the dog Tanaka
They call me Joe
The news made us happy
これらの分には共通点があります。
name, call, make の後ろがABと続いているだけではなく、「AがBだ」のようにAが主語、Bが述語の関係になっています。
普通の make の使い方は以下のような文があり、make の後ろには一つしか語がきません。
She made the dress
彼女はドレスを作った
ですが、動詞の後ろに2つくるようなパターンもあります。
以下のパターンはヒトモノ動詞と呼ばれるもので、彼(ヒト)にお茶(モノ)を make したとなっています。
She made him a cup of tee
彼女は彼に一杯のお茶を作った
このヒトモノ動詞として使われている make と make A B(AをBにする)は両方共、make の後ろに2つの語が置けるのでそういう意味では同じように見えますが、ヒトモノ動詞の make の場合では、him と a cup of tee の間に主語述語の関係が成り立っていません。
つまり、make の後ろに主語述語の関係のあるABが来ると「AをBにする」と訳し、主語述語の関係になり語が2つ続く場合は「AにBをつくる」と訳せばいいのです。
このように主語述語の関係を理解することは、文の意味を正しく理解する上で重要な側面となっています。
ただ注意点があり、どんな動詞でもこの形を作れるわけではありませんし、Bにどんな語句がこれるのかもある程度決まっていますので、なんでもかんでもBの部分に放り込んではいけません。
make A B などの形をただ単に「AをBにする」と覚えて済ませるのではなく、AとBには主語述語の関係があるということを頭に入れておくことで、この第5文型の理解だけでなく、この先の英語の勉強に非常に役立ちます。
- 英検1級取得のbird先生による執筆
- TOEIC®︎ Listening & Reading 公開テスト 990点、実用英語技能検定 1級、IELTS Overall Score 7.5 と英語に関して非常に造詣の深いbird先生による執筆記事です。現役の英会話講師でもあり、「TOEIC、IELTS、英会話」を専門に指導をされています。そのほかにも、海外旅行・旅(35ヶ国)、学部留学、海外インターンなどの経験もおありです。
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