第5文型の特徴
「AとBの間に主語述語の関係があることを意識しよう」
例えば「私は彼に電話したい」と言うのは英語で言えても、「あなたから彼に電話して欲しい」という英語表現はなかなかしずらいなと考える人が多いでしょう。
つまり自分で何かをするとは言えても、誰かに何かをさせたりしてもらったりという表現はなんて言ったらいいのか分からなくなってしまうかもしれません。
こういう場合に役立つのが第5文型です。他の人に何かをさせるという言い方ができるようになります。
考えてみると普通に生活をしていると、自分でするのではなくて、他の人に何かをしてもらうってことが多いですよね。
そういう意味でも第5文型はよく使う文法表現ですのでしっかり勉強していきましょう。
「人に~させる」は第5文型を使う
まず以下フレーズをご覧ください。
want A to V(would like A to V) | AにVしてほしい |
ask A to V | AにVするように頼む |
tell A to V | AにVするように言う・言いつける |
これらを参考にして、どの単語がAにあたり、どの単語がVにあたるのかを見てみて下さい。
I want you to call him
あなたから彼に電話して欲しい
この文の A は you で、V は call となります。
She asked me to help her
彼女は私に手伝うように頼んだ
この文の A は me で、V は help となります。
続いて「彼女は私にここにいるように言った」を英作文してみましょう。
まずは主語 動詞から当てはめていきます。
主語は「彼女は(She)」で、動詞は「言った(tell)」となり、tell A to V(AにVするように言う)を使います。
She told me to stay here
彼女は私にここにいるように言った
第5文型の文法的特徴
まずは以下2つの文を見比べてみて下さい。
I want to call him.
私は彼に電話したい
上の文は「want to V」の形をとっており、電話は自分でします。
下の文は「want A to V」の形をとっており、電話は自分ではなく相手にさせるという表現になっています。
I want you to call him.
あなたから彼に電話して欲しい
大切なことですので以下はしっかり覚えて下さい。
want to V
(自分が)Vする
want A to V
AがVする
このように最初に紹介した3つの表現は相手に何かをしてほしい・させる時に使い、これこそが第5文型のポイントとなります。
今までは自分が何かをしたり、したいとという言い方しかできなかったのですが、第5文型を習うことによって自分が誰か別の人を動かして、「何かをさせる」や「何かをしてもらう」という言い方ができるようになります。
また、第5文型には以下英文にあるような重要な原則が貫かれています。
The news made us happy
そのニュースは私たちを幸せにした
動詞の後ろは「make A B」みたいにAとBが繋がり、AとBは主語述語の関係(us が happy)になっています。
今回の文もこの原則は貫かれたままです。
Aは you で、B は to call him となっており、「you が to call him」のように主語述語の関係になっています。
I want you to call him
あなたから彼に電話して欲しい
次の文も同様で、Aは me で、Bは to help her となり「me が to help her」となっています。
She asked me to help her
彼女は私に手伝うように頼んだ
このような形で使える動詞は他にもあり、以下のような形で暗記しておくと非常に便利です。
want A to V | AにVしてほしい |
ask A to V | AにVするよう頼む |
tell A to V | AにVするように言う・言いつける |
invite A to V | AにVするよう勧める |
advise A to V | AにVするよう勧める |
encourage A to V | AがVするよう励ます |
invite A to V | AにVするよう勧める |
persuade A to V | 説得してAがVするようにする |
allow A to V | AがVするようにさせておく |
では最後に1つ、「彼は私を説得してその書類にサインさせた」を英作文をしてみましょう。
英作文しやすいように日本語をかみ砕いて「彼は私がその書類にサインするよう説得した」にします。
まずは英文の骨格となる主語動詞から考えます。
主語は「彼は(He)」で、動詞は「説得した(persuaded)」ですね。
さらに、自分がするのではなく、人にサインをさせているので第5文型を用い、persuade A to V という形も使います。
He persuaded me to sign the document
彼は私を説得してその書類にサインさせた
ですが、動詞の後ろに2つくるようなパターンする」と覚えて済ませるのではなく、AとBには主語述語の関係があるということを頭に入れておくことで、この第5文型の理解だけでなく、この先の英語の勉強に非常に役立ちます。
- 英検1級取得のbird先生による執筆
- TOEIC®︎ Listening & Reading 公開テスト 990点、実用英語技能検定 1級、IELTS Overall Score 7.5 と英語に関して非常に造詣の深いbird先生による執筆記事です。現役の英会話講師でもあり、「TOEIC、IELTS、英会話」を専門に指導をされています。そのほかにも、海外旅行・旅(35ヶ国)、学部留学、海外インターンなどの経験もおありです。
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