中学英語やり直し[関係代名詞のwhomと省略]

中学英語やり直し[関係代名詞のwhomと省略]

関係代名詞のwhomと省略について学ぼう_

このページでは前回紹介した関係代名詞の続きで「whom」と「関係代名詞の省略」について解説していきます。結論からお伝えすると whom はほとんど無視して大丈夫で、昔習ったけど忘れてしまって気になるとか、難しい英語の文章を読みたい方とか試験対策として知っておきたい方以外は飛ばしてしまってもなんら問題はありません。一方で関係代名詞の省略はとても大切ですので、是非しっかりと身に付けて下さい。まずは「前回までのあらすじ」を簡単に復習して、「whomに関して」、「関係代名詞の省略」の順で解説していきます。

関係代名詞の基本についての復習

「whomは気にせず省略はしっかりマスターしましょう」

前回までのあらすじとして、以下日本語のように名詞に文が丸ごとくっついて修飾出来る。
英語では名詞の後ろにひっついて形容詞として働き、その時には原則として接着剤が必要で、その接着剤にあたる語が関係代名詞だということでした。

彼が昨日読んだ → 本

the book which he read yesterday
彼が昨日読んだ本

そして名詞にくっつくという事なのですが、そうすると文というのは通常「主語 動詞」で始まります。
そして主語になれるのは名詞ですから、主語に関係代名詞が引っ付いたり、動詞の後ろの名詞に引っ付いたり、はたまた両方に関係代名詞がくっついたりもします。
そのため文の基本構造である主語と動詞の位置が離れてしまって、どの部分が基本となるのか分かりずらくなることもあるので注意が必要です。

普通の文

主語 動詞

主語に関係代名詞がくっつく場合

主語 who/which+文 動詞 ~

動詞の後ろの名詞に関係代名詞がくっつく場合

主語 動詞 名詞 who/which+文

whom について

まず関係代名詞とは2つの文を1つにするところからでしたので、以下2文を1つの文にしてみましょう。
これも前回の復習ではありますが、後の説明で使いますので、考えて見て下さい。

I know a boy.
私は少年を知ってる

He has a lot of friends.
彼はたくさんの友達がいる

この2つの文に同じ人(① a boy と ② he)がそれぞれ出てきています。
このように同じ人が2回出てきたら関係代名詞を使って1つの文にまとめることができるのでしたね。
まず初めに②の he を関係代名詞 who に変えます。
次の手順としては 関係代名詞 who 以下を修飾する①の a boy に後ろからくっつけます。

I know a boy who has a lot of friends.
私はたくさんの友達を持っている少年を知ってる

では次は以下2文を1文にしていきましょう。

I know the boy
私はその少年を知ってる

She met him yesterday
彼女は昨日、彼に会った

まずこの2文にも① the boy と② him というように同じ人が出てきています。
では先ほどと同じように②を関係代名詞に置き換えてつなげてみます。

I know the boy whom she met yesterday
私は彼女が昨日会った彼を知ってる

一見すると関係代名詞 who を使ってしまいそうになりますが、ここでは him を関係代名詞に置き換えますので whom にします。
先ほど he を関係代名詞に置き換えた時には who にしたように、関係代名詞と he, his, him や she, her her にもそれぞれ対応した形があります。

hehishim
彼女sheherher
関係代名詞whowhosewhom

ですので、文法上正しいのは whom となります。
ただ!
時代の経過とともに、現代英語において話し言葉や多くの書き言葉でも whom は使われなくなってきており、who で済ませてしまうことが増えてきているのです。
ですので、he であっても him であっても who を使っておけば正解となりますし、that を使っても構いません。

hehishim
彼女sheherher
関係代名詞who
(that)
whosewhom→who
(that)

I know the boy who she met yesterday
(古い英語 : I know the boy who she met yesterday)
私は彼女が昨日会った彼を知ってる

ここまでは関係代名詞に置き換える部分が人の場合を見てきましたが、モノの場合は以下のように変化します。
つまり who か whom かもともと迷わせるような変化はしませんので、モノを関係代名詞に置き換える場合は who か whom のように迷う必要はありません。
尚、真ん中の whose に関しては長くなってしまうので別の機会に紹介します。

モノItItsIt
関係代名詞which
(that)
whosewhich
(that)

関係代名詞の省略

関係代名詞の省略は良く起きるので、これを抑えておくのは非常に重要です。
まず、どんな場合にも省略できるわけではなく、ある条件を満たしている場合に、関係代名詞は省略ができるのです。
ではどんな場合なのかを解説していきますので、まずは以下2文をご覧ください。

The boy who I know well speaks five languages
私が知ってるその少年は5か国語を上手に話す

The boy who is sitting next to me is Tom
私の横に座っているその少年はトムです

実は上の文は関係代名詞 who を省略できて、下の文は省略ができません。
その理由は、下の文は省略してしまうと、省略に気づけず混乱する場合があり省略しないのです。
逆に言うと、省略に気が付ける場合は省略ができるのです。

The boy I know well speaks five languages
私が知ってるその少年は5か国語を上手に話す

この文で省略をすると、The boy から始まり、これが主語なんだなというのが分かりますね。
そして、普通その次には動詞が来るのですが、I know と続いているので「主語 主語 動詞」みたいな変な形になっています。
つまり違和感があるので、関係代名詞の省略に気が付けるという事になりますね。
関係代名詞の省略した後の形が上記英文のように「名詞 主語 動詞」となっている場合に省略できると覚えましょう。
原則として名詞が2つ連続することは無く、a cat a girl や the food the restaurant のようにおきたい場合は、a cat and a girl や the food at the restaurant のように接続詞や前置詞が必要となります。
そのため The boy I konw ~ というのは違和感を感じ、あるはずのものが無いんだなと気付いて正しい文法解釈による意思疎通がしやすいのです。
では下の文の who を省略してしまうとどうなるでしょう。

The boy is sitting next to me is Tom
(省略してはいけない文)

このように関係代名詞 who を省略してしまうと、The boy は主語で is sitting が動詞だなと思ってしまいますよね。
だけど読み進めていくと is Tom となっており、あれ?また動詞がでてきたぞとなり、省略部分で省略に気づけないまま、最後まで読み進めてようやくなんかおかしいなってことになり、混乱する方が多くなってしまうのです。
つまりダイナミックに意思疎通をしていく言語において、このような省略はナンセンスなため省略不可というのがルールになっています。
では1題練習問題をしてみましょう。

The girl I saw at the station was Mary.
駅で見たその少女はメアリーです。

この文の主語動詞はどこでしょう?
主語は The girl というのがすぐに分かると思います。
しかしその次は I saw と続いており、「主語 主語 動詞」となっており違和感を感じますね。
つまり The girl と I saw の間で関係代名詞の省略が起こっていて、この文の動詞は was だと気づけるはずです。

The girl who(whom) I saw at the station was Mary.
駅で見たその少女はメアリーです。

英検1級取得のbird先生による執筆
TOEIC®︎ Listening & Reading 公開テスト 990点、実用英語技能検定 1級、IELTS Overall Score 7.5 と英語に関して非常に造詣の深いbird先生による執筆記事です。現役の英会話講師でもあり、「TOEIC、IELTS、英会話」を専門に指導をされています。そのほかにも、海外旅行・旅(35ヶ国)、学部留学、海外インターンなどの経験もおありです。
英検1級取得のbird先生による執筆

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