コロンは文章と文章の間に入ります。補足や例示、強調を表すことが多いのですが、後に続く文章は必ずしも、完全な文章の形でなくても問題ありません。
早速例文も合わせて一つずつ見ていきましょう。コロンには主に以下3つの使い方があります。
① 補足説明
② 例示
③ 言い換え強調
補足説明のコロン(:)
コロンの後の部分が前の文章を補足します。長文読解などで出てきたらコロンの後にどのような補足説明が続くのか注目しましょう。
【つまり】という言葉などをいれて読むとわかりやすいかと思います。
補足説明 (:) 例文①
I know the reason why she was late for the meeting: oversleep.
彼女が会議に遅れた理由を私は知っています:寝坊。
また次のように関連する項目を列挙することもできます。
補足説明 (:) 例文②
This food includes the following ingredients: eggs, flour, milk, yeast and baking powder.
この食品には、卵、小麦粉、牛乳、酵母、ベーキングパウダーの成分が含まれています。
コロン以下の食べ物が含まれているということを列挙しています。
例示のコロン(:)
次に例示です。こちらも使い方としては似ていますが、コロンの後で前述した文章に関して何点か例を上げるという方法として使われる場合があります。
例示 (:) 例文
The store will close on the following dates: Wednesdays and Fridays.
閉店日は水曜日、金曜日です。
言い換え強調のコロン(:)
そして言い換え強調です。こちらはコロンの前述の文章に関して同じ意味の文章を繰り返して、強調をしています。
言い換え強調 (:) 例文
I’m 6 years old: I go to elementary school.
私は6歳です。小学校に通っています。
以上が一番メインのコロンの使い方となっています。次に、セミコロンの使い方に関してみていきましょう。
セミコロン(;)
セミコロンの重要な使い方2つを覚えましょう
セミコロンには次のような2つの役割があります。
① 独立節同士をつなぐ
② 前後の因果関係や論理的なつながりを表現する
独立節同士をつなぐセミコロン(;)
セミコロン(;)は独立節同士をつなぐためにあります。 前の文章と比べて等しい重要度を示す場合に使われます。かならず完全な文章として、セミコロンの後にも続いていきます。
つまり等位接続詞(and, but, or, so, forなど)の代わりの働きをすると思えばわかりやすいかと思います。
独立節同士の接続 (;) 例文
I’m full; I can’t eat anymore.
おなかいっぱいで、もう食べられない。
前後の因果関係・論理的なつながりを表現するセミコロン(;)
前後の因果関係や論理的なつながりを表したいときにもセミコロン(;)は使えます。
また他には文章の前後の因果関係を表したいときにもセミコロンは使う事ができます。(セミコロンをthis is because などに置き換えるとわかりやすいかと思います。)
前後の関係・つながりを表現 (;) 例文
I will go to the famous sushi restaurant ; I like sushi.
有名な寿司屋に行きます。寿司が好きです。
なぜ、接続詞があるのにわざわざセミコロンなどを利用する必要があるのか、と思う人もいるかもしれませんが、セミコロンを使って表現することで文章自体をすっきりコンパクトにみせることができます。また同じ接続詞を何度も並列することなども避けられます。
ぜひ論文などを書く機会がある方は参考にしてみていただければと思います。
次にダッシュの使い方を説明していきたいと思います。
ダッシュ(―)
ダッシュの重要な使い方2つを覚えましょう
ダッシュの用法は基本的にはコロンとよく似ています。文中の挿入として使われることも多いです。
ダッシュは他の記号に比べて使用できる場面が多いので、つい置きたくなる気がしますが、文章によってはややカジュアルに感じる場合もあるので、気をつけましょう。
特に論文などでは多用しないように意識しましょう。またハイフンともよく似ていますがハイフンとは違うものなので注意しましょう。
① コロンのように文章の補足
② 答えなどを表す
文章の補足 ダッシュ(―)
コロンのように文章の補足をします。
補足説明(―) 例文
The store will close on the following dates ― Wednesday, Friday.
閉店日は水曜日、金曜日です。
文章の補足 ダッシュ(―)
付け加えて答えなどを表します。
答えを表現(―) 例文
He proposed to me. ー I said Yes!
彼は私に提案した。 私は良いよと言いました!
実はダッシュも2種類あります。
「—」「–」「‐」
これらの中で左と中央がダッシュ、一番右がハイフンです。ダッシュは二つもあるの?と思った人もいるかもしれません。
この2つは長さが違いますがどちらもダッシュなのです。長い方が Em dash「エム・ダッシュ」、短い方が En dash「エヌ・ダッシュ」と呼ばれています。
エムダッシュはコロンやセミコロンの代わりに使うことができます。エンダッシュは数字の範囲などを表す際に使うことがあります。
エンダッシュの例
・pages 50 to 53 ⇒ pages 50–53
・100–200kms
以上がコロン・セミコロン・ダッシュの主な用法の違いでした。せっかくなのでここでハイフンについても補足で説明をしておきます。
ハイフン(-)
ハイフンの重要な使い方2つを覚えましょう
一般にハイフンは、混乱やあいまいさを生じさせずに二つの言葉や言葉の部分を繋ぐのに使われます。また複合語などを表す際にハイフンで結ばれることもあります。
① 言葉を部分的につなぐ
② 単語動詞をつなぎ複合語にする
言葉を部分的につなぐ(‐)
下記例以外にも、接頭辞とあわせて使ったりする場合もあります。
例文
well‐known
よく知られている
複合語をつくる(‐)
単語と単語をハイフンで組み合わせて複合語をつくります。
例文
self‐esteem
自尊心
ややこしいですが「ダッシュ」と使い分けてくださいね。
ライティングにお勧めの本
筆者がライティングスキルアップでお勧めしたい参考書は2つ!
最後に私がおすすめのライティングの本をおすすめします。
ここで差がつく! 英文ライティングの技術—英語は「I」ではじめるな
単行本(ソフトカバー) – 2018/3/29鈴木健士 (著)
大学の試験などで英語を書く機会があるという方にまずおすすめの一冊となっています。
究極の英語ライティング
単行本(ソフトカバー) – 2018/9/15 遠田 和子 (著), 岩渕 デボラ (英文校閲) (その他)
わかりやすく英語を書くことは大切ですが、わかりやすい英語を、より英語らしく書きたい!と思っている人におすすめの本となっています。
今回改めて初めて英語の記号について学んだという方は一度こういった本でライティングの基礎を学んでみることをおすすめします。
まとめ
Punctuation の用法を覚えて英語の理解を深めて下さい
以上、今回は「コロン・セミコロン・ダッシュ」の違いについて解説しました。皆さんいつも英文を読むときはなんとなく、こういった記号を読み流していた事もあるのではないでしょうか?
要点をまとめると、
コロン(:)
補足・例示・言い換え強調などができる。後に続くのは必ずしも完全な文章の形出なくでもよい。
セミコロン(;)
独立節をつないだり、文章の因果関係などを表したりする。
ダッシュ(―)
基本的にはコロンと同じように文章を補足する形で使い、短い応答文などを表すこともある。
のようになります。ぜひ違いを理解してキレイなライティングを身につけましょう。
- 大手英会話教室主任講師 Erika先生
- 英検準1級を取得し、大手英会話教室で8年お仕事をされているErika先生による記事です。大手英会話教室を退職後はフリーのライターとしてセブ島にて海外の魅力や情報配信や留学のお手伝いなどをされている英語が大好きな先生です。
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