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最上級の基礎
「最上級は元の文から考える癖をつけよう」
最上級では「~が一番」という言い方を英語で表現できます。
前回の比較というのは、2つを比べてどちらの方が「より~」かということでしたが、最上級では3つ以上を比べてどれが「一番」かを決める事になります。
比較級
2つを比べてどっちが「より~」か
最上級
3つ以上を比べてどれが「一番」か
では一番基本的な文から見ていきましょう。
まずは以下英文をご覧ください。
Jiro is tall
ジロウは背が高い
この文を少し変えて「一番」という表現を付け加えると以下のようになります。
Jiro is the tallest
ジロウは一番背が高い
ここでは「tall→tallest」のように高さが一番という最上級に変化し、そしてそれに伴い the がくっついています。
The に関して、最上級の一部とも言いずらいところもあるのですが、取り合えずは the に関しては -est と一緒に最上級の印の1つだと覚えておいていいでしょう。
補足_
the は the boy のように、普段は名詞と使うもので、He is the tallest boy の場合は the が必要です。
ですが、このboyを取って He is tallest in the class なら the がなくても大丈夫です。
同様に、He swims fast も名詞がないので、theをつけずに He swims fastest も同じように可能です。
最上級での in と of の使い分け
そして「一番」という表現は、何の中で一番なのかを表す言葉と一緒によく使われます。
同じ一番でもクラスで一番なのか、世界で一番なのかのように、ある枠組みの中で話すのが普通だからです。
例えば上記英文を「クラスの中で」とすると次のようになります。
Jiro is the tallest in his class
ジロウはクラスの中で一番背が高い
同様に「3人の中で」にすると次のようになります。
Jiro is the tallest of the three
ジロウは3人の中で一番背が高い
このように「一番」いう時は何の中で一番なのかを表すことが多いので「~の中で一番」という言葉をよく使いますが、多くの場合で in, of を使います。
in, of の使い分けに関して、in は「~の中で」というイメージを持つ単語ですので、「in 範囲 場所」の形で表すことが多く「i the class(クラスの中で)/in Japan(日本の中で)」などの形で使います。
一方、of の場合は「of the 数字」の形で表すことが多く「of all(すべての中で)/ of the three(3人の中で)/ of the five(5つの中で)/ of all the ~s(すべての~の中で)」の形で使います。
in
in the 範囲、場所
of
of the 数字
most を使うパターン
では最上級の作り方の少し違うパターンになる「彼女は学校で一番美しい女の子だ」を考えてみましょう。
これぐらいの文であればパッとできてしまう方も多いでしょうが、比較級の時同様に元の文から考えましょう。
元の文に一度戻すというのが比較を勉強する上で非常に分かりやすい方法です。
ここでの元の文は「彼女は美しい女の子だ」になります。
She is a beautiful girl
彼女は美しい女の子だ
この文に「一番(美しい)」を加えてみます。
She is the most beautiful girl
彼女は一番美しい女の子だ
beautiful のように長い単語の場合は -est ではなく、most をくっつけ、「a → the」にします。。
比較同様に例外も多く、初めからこれらを完璧にしようと思うと挫折してしまうことも多くありますので、最初は多少不正確な覚え方だとしても、3音節以上とか母音が3つ以上とか自分が理解しやすい規則でいったん覚えて、勉強を進めていくうちに例外を1つづつ覚えていくのが良いと思います。
以下表にあるのが most がつく代表例です。
useful | 役立つ | quickly | 速く | slowly | ゆっくり |
famous | 有名な | popular | 人気がある | beautiful | 美しい |
important | 重要な | wonderful | すばらしい | carefully | 注意深く |
interesting | 興味深い | cheerful | 陽気な | delicious | おいしい |
surprised | 驚いた | excited | 興奮した | exciting | 興奮させるような |
natural | 自然の | similar | 似ている | difficult | 難しい |
そして最後に「学校で」を付け加えた以下が正しい文となります。
She is the most beautiful girl in the school
彼女は学校で一番美しい女の子だ
不規則パターン
次は最上級が不規則に変化するパターンです。
「彼女は5人の中で一番いいピアニストです」を英作文してみましょう。
これも元の文から考えます。
She is a good pianist
彼女は良いピアニストです。
これに「一番(良い)」と「5人の中で」を加えると次のようになります。
She is the best pianist of the five
彼女は5人の中で一番いいピアニストです
このように -est でもなく、most でもない形に変化するものもあります。
不規則に変化する代表例を以下で紹介しますので、覚えておきましょう。
good – best | bad – worst | well – best |
many – most | much – most | little – least |
副詞の最上級
次は「彼はクラスで一番早く走る」です。
この辺りから一発で英語に変換するのが難しくなってきますが、元の文から考えると大丈夫です。
He runs fast
彼は早く走る
ではこの元の文に「一番」と「クラスで」をくっつけましょう。
He runs the fastest in the class
彼はクラスで一番早く走る
ちなみに今回の文で最上級の the はくっつけなくても問題ありません。
ここで使われている fast は副詞になっており、副詞には -est や most をつけて終わりでも大丈夫で、the を付けないことが非常に多いのですが、副詞や形容詞の見分けが分からないという方は、ひとまずいつでも the を付けておけば間違えないと覚えておきましょう。
発展表現① 誰が/何が一番~?
「誰が/何が一番~?」と聞きたい場合は「Who/What … the -est?」もしくは「Who/What … the most -?」という形で表されます。
Jiro is the best pianist of the three.
ジロウは3人の中で一番良いピアニストです。
上記文章から「誰が一番のピアニストですか?」という文章を作ってみましょう。
ということは「Jiro」の部分が分からなくなり、この部分を知りたい、つまり「Who」に置き換えます。
Who is the best pianist of the three?
誰が一番のピアニストですか?
次に「日本で一番高い山はなんですか?」を英作文してみましょう。
これもいきなり英作文するのが難しい場合は元の文から考えるといいでしょう。
ですので「富士山は高い山です」をまず作ってみましょう。
Mt. Fuji is a high mountain
富士山は高い山です
ではこれに「一番(高い)」と「日本で」をくっつけてみます。
Mt. Fuji is the highest mountain in Japan
富士山が日本で一番高い山です
発展表現② Aが一番好きだ
「Aが一番好きだ」と言いたい場合は「主語 like A the best」という表現を使います。
I like this the best of the three
私は3つの中でこれが一番好きだ
発展表現③ 一番(最も)AなBのうちの1つ
「一番(最も)AなBのうちの1つ」と言いたい場合は「one of the Aest Bs」もしくは「one of the most A Bs」の形にします。
He is one of the most famous actors in the world
彼は世界で一番有名な俳優の1人だ
- 英検1級取得のbird先生による執筆
- TOEIC®︎ Listening & Reading 公開テスト 990点、実用英語技能検定 1級、IELTS Overall Score 7.5 と英語に関して非常に造詣の深いbird先生による執筆記事です。現役の英会話講師でもあり、「TOEIC、IELTS、英会話」を専門に指導をされています。そのほかにも、海外旅行・旅(35ヶ国)、学部留学、海外インターンなどの経験もおありです。
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