三単現のSが付く場合は?
「基礎中の基礎をしっかり押さえて文法を発展させていきましょう」
三単現のSが付くのは、主語が1人もしくは1つの場合となり、ただし I と You がのぞきます。
三単現のSが付く場合_
- 主語が1人もしくは1つなら動詞にsがつく
- I と You の場合を除く
では主語が人の場合を見ていきましょう。
She likes soccer
主語(She 1人) 動詞(likes)
彼女はサッカーが好きだ
Jiro speaks English
主語(Jiro 1人) 動詞(likes)
ジロウは英語を話す
このようになります。
では主語が人以外の場合も見ていきましょう。
The book tells the story.
主語(The book 1冊の本) 動詞(tells)
その本はその物語を語ります。
仮に主語の The book が It に変わっても同じです。
It はそれという意味で単数を表しますので動詞には三単現のSが必要です。
It tells the story.
主語(It それ) 動詞(tells)
それはその物語を語ります。
では例えば「She and Jiro(彼女とジロウ)」のように She と Jiro はそれぞれ1人を表しますが、2人の事を主語に置くとどうなるでしょう。
この場合は主語は2人と考えますので三単現のsは不要となります。
She and Jiro like soccer
主語(She and Jiro 複数) 動詞(like)
彼女とジロウはサッカーが好きだ
この考えは It の場合も同じで「It(それ)」から「They(それら)」に変わると、三単現のSを取らなければなりません。
They tell the story.
主語(They 複数) 動詞(tell)
それらはその物語を語ります。
つまり主語が1人なら三単現のSが必要で、主語が複数なら三単現のSは不要となります。ただし I と You に関しては例外で、どちらも1人を指すのですが三単現のSを付けません。
I play soccer
主語(I 1人) 動詞(play)
私はサッカーをする
You play soccer
主語(You 1人) 動詞(play)
あなたはサッカーをする
別の覚え方としてはBe動詞で is を使う場合はsがつくと覚えても構いません。
以下表のように主語に is が続くのは三単現のSが付くのと同じ条件となっています。
ですので迷ったら主語にBe動詞を付けたらどうなるのかを考えて見るといいでしょう。
ただしこの方法は学校のテストとかひとまず手っ取り早く理解したいという時には有効なのですが、英会話となるといちいちこのように考えてしまうと会話のスピードについていけなくなってしまいますので、感覚として染みつくまで「He likes」や「Yuki likes」のように音読練習をしてください。
主語 | Be動詞 | 一般動詞の場合 |
---|---|---|
She | is | 三単現のSが必要 |
Jiro | is | 三単現のSが必要 |
The book | is | 三単現のSが必要 |
It | is | 三単現のSが必要 |
She and Jiro | are | 三単現のSが不要 |
They | are | 三単現のSが不要 |
I | am | 三単現のSが不要 |
You | are | 三単現のSが不要 |
Sを忘れるとネイティブはどう感じるの?
いくら音読や文法書などで三単現のSについて詳しくなっても、非ネイティブである私たちはどうしてもSを付け忘れてしまうこともります。
ですが三単現のSを付け忘れてしまったとしてもネイティブには通じます。
ネイティブの視点からすると私たちは非ネイティブと分かってくれているので、余計にくみ取って理解してくれます。
ではネイティブの感覚から三単現のSを付け忘れるとどう聞こえるのでしょうか。
あくまでもイメージですが、「私は彼に500円あげる」や「彼は私に500円をくれる」はきれいな日本語ですね。
ですが外国の方が「彼は私に500円をあげる」のように不自然な日本語を言っても十分通じますね。
これぐらいの感覚に近いのかもしれません。
つまり三単現のSを付け忘れてしまっても意味は十分に伝わる感じになり、もちろんできた方が良いに越したことはないのですが、英会話の場合は気にしすぎて話せなくなるぐらいであれば気にしないほうがいいでしょう。
三単現はなぜ「三・単・現」なのか?
三単現はなぜ「三・単・現」と呼ばれているのでしょう。
「三」は三人称のことを表し、三人称というぐらいですので一人称と二人称というのもあります。
一人称は「I(私)」を指し、二人称は「You(あなた)」を指し、私とあなた以外他のすべては3人称と言います。
「単」は単数、「現」は現在形を表します。
つまり、三人称でかつ単数、さらには現在形の時にSをつけることになるのです。
三単現の時の疑問文と否定文
三単現の場合の疑問文では「Does 主語 動詞 ~?」の形になり、動詞は原形の形をとります。
Does She know Jiro?
彼女は次郎しってる?
三単現の場合の否定文では「主語 does not 動詞 ~?」の形になり、動詞は原形の形をとります。
She does not know Jiro.
彼女は次郎のことを知らない
三単現のSがつく理由
英語はもともとイギリスの言葉で、他のヨーロッパの言語と比べるとすごくわかりやすいです。
例えばイタリア語を例にとりましょう。
主語(単数) | 動詞 | 主語(複数) | 動詞 |
---|---|---|---|
私 | como | 私たち | comemos |
あなた | comes | あなたたち | coméis |
彼・彼女・それ | come | 彼ら・彼女ら・それら | comen |
このようにイタリア語の場合、主語によってすべての動詞の活用形が異なってきて覚えることがものすごく多いのですが、活用形が異なるからこそ主語を省略することが多いということにもつながっています。
実は英語も昔はこのように活用が細かく分かれていたのですが、長い歴史の中で活用が統合される中で現代英語へとシンプルな発展を遂げたのです。
ただ、三単現のSだけが残っているという状況で、イタリア語のように活用形が細かく分かれていないからこそ英語では必ず主語が必要となります。
- 英検1級取得のbird先生による執筆
- TOEIC®︎ Listening & Reading 公開テスト 990点、実用英語技能検定 1級、IELTS Overall Score 7.5 と英語に関して非常に造詣の深いbird先生による執筆記事です。現役の英会話講師でもあり、「TOEIC、IELTS、英会話」を専門に指導をされています。そのほかにも、海外旅行・旅(35ヶ国)、学部留学、海外インターンなどの経験もおありです。
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