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不定詞の副詞的用法とは
「動詞・形容詞・副詞を修飾するのが副詞的用法」
不定詞の副詞的用法は「〜するために」「〜して」を意味する不定詞の用法です。副詞的用法をとる不定詞は「副詞の一種」で、副詞は名詞以外(形容詞や動詞)を修飾する語です。
つまり、不定詞の副詞的用法は「to+動詞の原形」という形で名詞以外を修飾する副詞の役割を果たします。
副詞的用法の基礎英文は以下をご覧ください。
I went to the park to play with my friend.
友達と一緒に遊ぶために公園に行きました。
to play with my friend(友達と遊ぶために)が went to(行った)を修飾しています。つまり「副詞:不定詞の副詞的用法」が「動詞」を修飾しているということです。
不定詞の副詞的用法の使い方
「(~するため / ~するほど)という訳をする」
不定詞の副詞的用法は、「to+動詞の原形」の形で副詞の役割を持ちます。不定詞の副詞的用法には、目的、結果、原因・理由、判断の根拠などのさまざまな意味を表すものがあります。以下では、それぞれの用法について詳しく説明していきます。
不定詞の副詞的用法のポイント_
「to+動詞の原形」
◆ 目的「~するために」
◆ 結果「…した結果、~する」
◆ 原因・理由「~して…する」
◆ 判断の根拠「~するとは、…である」
目的:不定詞の副詞的用法
不定詞の副詞的用法の「目的」の訳し方は「~するために」が基本です。
以下の例文を見てみましょう。to earn money「お金を稼ぐために」⇒ work「働く」のように、不定詞が動詞を修飾している関係が成り立ちます。
I work to earn money.
私はお金を稼ぐために働きます。
以下英文では、to make Apple pie「アップルパイを作るために」⇒ take「習っている」のように、不定詞が動詞を修飾している関係が成り立ちます。
I take a dessert cooking class to make Apple pie.
彼女はアップルパイを作るためにお菓子教室を習っています。
以上の英文のように「〜するために」という「目的」の部分を to 不定詞以下で表しています。
結果:不定詞の副詞的用法
結果を表す副詞的用法は、表現のパターンが大体決まっています。表現の例として「成長して~になった」や「意外にも~であった」つまり「…した結果、~する」というパターンになります。
ここで注意すべき点は、上述した「目的」のような訳し方をすると変な意味になってしまうということです。例文を見ながら比べてみましょう。
尚、「結果」の用法は間違えやすいので、不定詞の副詞的用法で結果の用法になる特徴を以下にまとめておきます。
結果になるポイント_
◆ 主語が考えていなかった結果になる場合
◆ 動詞が自分の意思ではない場合
◆ 無意思述語が用いられる
She grew up to be a famous musician.
彼女は成長して有名なミュージシャンになった。(結果) 彼女はミュージシャンになるために、成長した。(目的)
このように、結果として認識しないと変な意味になります。
I awoke to find myself in an ambulance.
目を覚ますと、救急車にいることに気付いた。(結果) 救急車にいるのに気付くために目を覚ました。(目的)
上記2つの英文両方で、「目的」として訳したら変になることがわかります。なぜこういう形になるかというと「動詞」に着目してください。「自分の意思でできないことを表現する動詞」に続く不定詞は、今回のように「結果」として使われるケースが多いのです。
awake(目を覚ます)grew(成長する)live(長生きする)がその動詞の代表例です。
原因・理由:不定詞の副詞的用法
副詞的用法の「原因・理由」の訳し方は「~して、…という感情になった」が基本です。ただ、なんでもこのように表現できるわけではなく、glad(うれしい)happy(喜ぶ)surprised(驚いて)のように、感情を表現する形容詞と一緒に使い、なぜその感情になっているのかを不定詞で説明します。
以下英文では、glad(うれしい)を to see you(あなたに会えて)が修飾しています。
I am glad to see you.
あなたに会えて嬉しいです。
以下英文では、surprised(驚いて)を to hear that(それを聞いて)が修飾しています。副詞的用法なので、「不定詞 : to hear that」が「形容詞 : surprised」を修飾しています。
このように、「原因や理由」を表す副詞的用法は、主に感情の原因・理由を表します。
I was surprised to hear that.
私はそれを聞いて驚きました。
判断の根拠:不定詞の副詞的用法
副詞的用法の「判断の根拠」の訳し方は「~するとは…である」が基本です。
人物を評価する形容詞 : kind, clever, powerful や、must be ~ のような表現の根拠を表します。
以下英文では、形容詞 clever の理由として、それを修飾するために不定詞の to answer at once があります。
She is so clever to answer at once.
すぐに答えるとは、彼女は賢い。
以下英文では、形容詞 powerful の理由として、それを修飾するために不定詞の to work out every day があります。
He is so powerful to work out every day.
毎日運動をするなんて、彼とてもパワフルです。
まとめ
「副詞的用法は不定詞の中でもややこしいので多くの例文で学びましょう」
ここでは、中学2年生の英文法で習う「不定詞の副詞的用法」を説明しました。おさらいですが、下の枠内は必ず暗記してください。
「to+動詞の原形」
◆ 目的「~するために」
◆ 結果「…した結果、~する」
◆ 原因・理由「~して…する」
◆ 判断の根拠「~するとは、…である」
最後に以下例文はどの副詞的用法に準じるでしょう?まとめとして回答してみてください。
He studied hard to be a teacher.
[ 訳を考えて下さい。]
答えはこれだけでポツンと例文が出てきたら、「彼は、先生になるために、一生懸命勉強した。」です。ただし、すでに彼が先生になっていると知っているような場合は「彼は一生懸命勉強して、先生になった。」とも受け取れます。