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be to do 構文に対するネイティブのイメージと使い方
「ネイティブのイメージはいたってシンプルな be to do 構文」
ネイティブは be to do 構文を日常会話ではあまり使わず、ニュースや新聞、論文などのフォーマルな文体で使われます。
そのため be to do 構文を使って話せるようになる必要はありませんが、見たり書いたりはできるようにしておくといいでしょう。
ネイティブが be to do 構文に持っているイメージは「(自分の意思とは関係なく)あることがそうなっており客観的視点から述べられている」となります。
そのため「こういうスケジュールになっている」「こういう決まりになっている」のような場合に使われます。
また、be to do 構文は冒頭でも説明した通り、以下の4つの用法がありますが、ネイティブも同じように4つの意味から be to do 構文を解釈しているのかというとそうではありません。
あくまでも「(自分の意思とは関係なく)あることがそうなっており客観的視点から述べられている」というニュアンスだけで全ての be to do 構文を理解しているのです。
なぜネイティブがシンプルに覚えているのに、日本の教科書には複数の用法が複雑に載っているのかというと、be to do 構文を日本語に訳すときにざっくり分けると4通りの意味・解釈があるよねということで4通りに分けられたのだなと推測できます。
つまり、ネイティブがイメージしている「(自分の意思とは関係なく)あることがそうなっており客観的視点から述べられている」さえ理解できると be to do 構文に関しては十分だということになるのです。
予定(~することになっている)
「be to do 構文 の用法その1」
ネイティブが以下英文に抱くイメージは、自分がそのミーティングを予定したとかやりたいというニュアンスは全く含まれておらず、「ミーティングが行われることが誰かに決められた」つまりそういうことになっているというニュアンスで理解します。
The meeting is to start next Friday.
次の金曜日にミーティングを行う予定です
ではもう1文見ていきましょう。
be to do 構文には感情が込められておらずそういうことになっているというニュアンスでしたが、主語を I にするとどうなるかを見ていきます。
I am to meet his parents next Sunday.
私は次の日曜に彼の両親に会う予定です
この場合は「彼の両親に私が会いに行きたい」という気持ちは込められておらず、ただその予定である、そういうことになっているというのを表現しています。
義務(~しなければならない)
「be to do 構文 の用法その2」
この用法は「予定」の時の考え方と似ており、ただ単に「そういう決まりになっている」ということを表します。
つまり、自分がやりたいとかやりたくないに関係なく、「あなたはこれをしないといけない・することになっている」のようにルールがあるニュアンスになります。
そういう意味では命令とも受け取れます。
You are to walk your dog every morning.
あなたは毎朝犬の散歩にいけないといけない(ルールになっている)
また、「~しなければならない」というと代表的な表現は have to ですが、be to do 構文(義務)の用法との間にはほぼ違いはないと思ってください。
You have to walk your dog every morning.
あなたは毎朝犬の散歩にいけないといけない
この意味で感情を入れて表現したい場合は一般的に must が使われます。
可能(~できる)
「be to do 構文 の用法その3」
この用法は「否定 + 受動態」の時に使えると教科書には書かれています。
My short was not to be found.
私のシャツ見つけられなかった
ネイティブはこの英文に対して、見つからなくて悲しいなどの意思は全く関係なく、単純にシャツが見つかっていないという事実があるんだなと理解します。
ですので、もう少しネイティブに寄ったニュアンスで訳をすると「(客観的に)私のシャツは見つかってない状態だった」となります。
意図(~するつもりである)
「be to do 構文 の用法その3」
この用法はもこれまでの考え方と同じで、「(自分の意思とは関係なく)あることがそうなっており客観的視点から述べられている」で説明ができます。
以下の英文を例にとると、「恐怖を克服するつもりなら」は一見すると感情がこもっているように聞こえますが、客観的に言ってそういう条件ならというニュアンスになります。
If you are to overcome your fears you have to face them first.
恐怖を克服するつもりなら、まず恐怖と向き合う必要があります。
では、なんでわざわざ be to 構文をここで使うのか、もっと言うと If you overcome でも全く同じじゃないの?という部分について解説します。 If you overcome の場合は、「もし恐怖を克服したら」という訳になり、時制は過去になります。また、克服した後の情景も浮かびます。
一方で、If you are to overcome の「もし克服するつもりだったら」は、もししたいのならこれをしないといけないよという克服する前の準備段階の事を言っています。 このように be to do構文を使う場合はあくまでも客観的に述べているというのを忘れないでください。
If I am to lose weight I have to stop eating cookies.
痩せるつもりなら、私はクッキーを食べるのをやめないといけない
このように主語を I にしても同様に考えることができ、この英文の場合ではダイエットするかしないかは別として仮に体重を落としたいのなら客観的に言ってクッキーは食べてはいけないねというニュアンスになります。
まとめ
「「be to do 構文は客観的な表現」
ここまで4つの用法を色々見てきました。
日本人が be to do構文を分かりやすくするために行った分類分けにより、なんか be to do構文って複雑だなと思われがちなのですが、ネイティブが理解している方法で be to do構文を理解すると「え?それだけ?」となります。
ですので、このページでは何度も紹介してきましたが、「あることがそうなっており、することになっている」という客観視されたこの日本語訳とニュアンスの理解さえしておけばほとんどの be to do構文は理解できてしまいます。
ネイティブでさえ行っていない「予定・義務・可能・意図」などに分ける必要がなく、シンプルにネイティブと同じように理解するのが be to do 構文を理解する上では重要なのです。