[must と have to]中学2年生の英文法

must と have to のそれぞれのニュアンスを知ろう_

must と have to はどちらも「~しなければならない」として使うというところまでを覚えて、この両者のニュアンスの違いを理解していないことが多くの学生の中に散見されます。この2つの意味には大きなニュアンスの違いがあり、しっかり使い分けを行わないと、変なニュアンスの英語を使ってしまうことになります。特に must は相手から反感を買いかねないニュアンスになってしまうこともありますので、気を付けて使うようにして下さい。

must と have to は、どちらも「~しなければならない」という意味をもちます。訳の字面は同じですが、それぞれには違ったニュアンスがあります。

must

must(強制的なニュアンス)というニュアンスで「~しなければならない」という訳になります。指示や規則を強制的にさせるようなニュアンスになり、言われた相手は反感を持つ可能性があり、must を使う場合には注意を要します。

have to

have to(義務的にしないといけない)というニュアンスで「〜しなくてはいけない、せざるを得ない」という訳になり、相手から反感を持たれることはありません。
それでは、must と have to の用法について詳しくみていきましょう。

must の用法

「must には大きく分けて4つの活用方法がある」

mustは、「義務(~しなければならない)」や「禁止(~してはいけない)」を表す助動詞です。義務の must は、他の「~しなければならない」という表現の中で一番強い意味だといわれています。
must には以下4つの用法がありますので、それぞれの用法について詳しく説明していきます。

◆ 義務:~しなければならない
◆ 禁止:~してはいけない
◆ 強いおすすめ:~しなくてはいけないよ
◆ 強い確信:~に違いない

義務:~しなければならない

must の用法として最初に習うのが、「義務:~しなければならない」です。
義務の「must」は「~しなければならない」という強制的なニュアンスがあります。また義務の must に「人から言われたから」などの外的要因は関係なく、話し手の意志で強制的に「~しなければならない」と伝えたい場面で使います。

He must finish his homework.
彼は宿題を終わらせなきゃいけない。

上記英文の場合、かなり強めのニュアンスで「(なにがなんでも)宿題を終わらせさせないと」という意味になります。

禁止:~してはいけない

must の用法としてよく間違えがちなのが「禁止:~してはいけない」です。
must の否定形である must not(mustn’t)は、禁止を表す表現で「~してはダメ!」という強い圧力をかけるニュアンスをもっており、命令文のDon’t(~するな)と同等のニュアンスになります。

You must not lie to your parents.
あなたは、親に嘘をついてはいけない。

ここでは「絶対に嘘をつくな」という強い禁止の意味が込められています。

強いおすすめ:~しなくてはいけない

must の用法としてあまりテストなどに出る確率は高くないですが、覚えておかなければならない用法は「強いおすすめ:~しなくてはいけない」です。
「~しなくてはいけない・~するべきだよ」というのは、must がもつ強制力が好意的に働く場合の用法になります。そのため「(お勧めだから)ぜったい~するべきだよ」というニュアンスで用います。

You must go to USJ!
USJに行くべきだよ!

上記英文では、何らかの理由で「USJにあなたも絶対行くべきだよ!」というニュアンスを含んでいます。

強い確信:~に違いない

must の用法としてあまりテストなどに出る確率は高くないですが、覚えておかなければならない用法です。
must be という形で使うことで「〜しているはずだ」「〜に違いない」という強い確信を表すことができます。must の強制的なイメージが、「確信」に変化したと考えるとイメージしやすいでしょう。

You didn’t sleep all night? You must be tired!
一晩中寝てないって? 疲れてるだろう!

上記英文には「疲れているに違いない」と強く確信している意味合いが込められています。

have to の用法

「強制力は must より下の have to」

have to は must と同じで「~しなければならない」という意味をもちますが、強制の意味はあまりありません。have to の文は、「主語+have to+動詞の原形 ~.」の形で作ります。
それでは、以下の have to の用法についてそれぞれ見ていきましょう。

義務:~しなければならない

have to の用法として最も一般的なものです。必ず試験に出ますので覚えて下さい。
義務の have to は「~しなければならない」という意味をもちますが、must とは異なり、「人に言われたから」「そうするしかない状況だから」などの外部要因が関係します。
つまり「こういう状況だから、こうするしかない」という気持ちで「しなければならない」と表現しており、have to の表現に自分の意見は入っていないと覚えて下さい。

You have to study English.
あなたは英語を勉強しなくてはいけない。

上記英文の「英語を勉強しなくてはいけない」は、試験やいい仕事に就くためなどの外的要因から「勉強しなければならない」というニュアンスを含んでいます。

強い確信:~に違いない

have to の義務の用法と同じくらいよく使われる用法です。こちらも必ず試験に出ますので覚えて下さい。
must の強い確信(~にちがいない)は話し手の気持ちを表しているに過ぎませんが、have to の強い確信は裏付けがされている表現です。 例えば、次の例文を見てみましょう。

He has to be the culprit.
彼が犯人にちがいない。

上記英文は、「彼が犯人である」という証拠をつかんだ上での発言ととれます。

まとめ

「must と have to の違いはよく出題されますのでしっかり覚えて下さい」

must と have to はどちらも「~しなくてはならない」という意味をもちますが、正確には以下のようなニュアンスの違いがあります。

◆ must:
主観的な判断で話し手が「そうするべきだ」と思っている。「人から言われたから」などの外的要因は関係ない。
◆ have to:
状況や背景などの外的要因から、話し手が「そうせざるを得ない」と思っている。自分の意志は関係ない。

一見同じような意味の must と have to ですが、違いをおさえて学習に役立てましょう。

musthave to
I(私は)
が主語
内的要因(自分の気持ち)
I must get some sleep.
(少し寝なきゃ)
※ 体調が悪い場合など
外的要因 (客観的必要性)
I have to go to Tokyo tomorrow.
(明日から東京に行かなきゃ)
※ 会社の出張などの場合
You(あなたは)
が主語
強制 (直接的な命令)
You must do it!
それをしなさい!
※ かなり強い命令の言葉
誘導 (必要性の伝達)
You have to attend a meeting.
(会議に出席してください)
※ 応募者への説明など
否定文禁止 (must not)
You mustn’t show this letter to anyone else.
(この手紙は他の人に見せてはいけない)
不必要 (don’t have to)
You don’t have to go there.
(あなたはそこに行かなくてもよい)
過去形存在しない
(推量を表す must に関しては
“must have” 過去分詞の形で
「~だったに違いない」となる)
過去の義務 (had to)
I had to go back to Tokyo.
(東京へ帰らなければならなかった)

英語を学ぶという事は新しい自分の発見にも繋がる!!

外国語を身につけることは新しい自分に出会うことでもあるので、これまで英語に触れる生活を送っていた人がコロナ禍で英会話の機会を大幅に失ってしまった場合(私も)、まるで自分の一部が足りないような喪失感を覚えてしまう。 今までとは違う形でも、英語を使う機会を設けることが重要なのです。

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