[後置修飾]英文法

後置修飾を徹底解剖!!

ここでは形容詞句の後置修飾や分詞を用いた後置修飾など基礎的な後置修飾について説明します。理解の仕方や用法などをまじえて詳しく解説しています。
後置修飾の基本は与える情報が多い(2語以上)と、後置修飾になるパターンが多いです。その理由は、「白くてかわいくて小さくて~子猫」と言うよりも、「この子猫は白くて、可愛くて、小さくて~」と言うほうが分かりやすいですね。このように、多くの情報を前から後ろに与えると意味が分かりずらくなるので、後置修飾という文法で相手に伝えやすいようにしているのです。

まず後置修飾の逆である、前置修飾について理解しましょう。前置修飾というと難く感じますが、次のような英文で前置修飾が使われています。
形容詞の beautiful が前置修飾になっており、前から後ろの名詞を修飾しています。今まで習ってきたことだよね?と思われる生徒が多いでしょうがその通りです。

I like beautiful flowers.
美しい花が好きです。

その他の前置修飾は、以下のように形容詞を名詞の前に置き、後ろの名詞を修飾している語句になります。

beautiful flowers(美しい花)
cute puppy(かわいい子犬)

また、beautiful などの形容詞が現在分詞になると、次の英文のようになります。
この英文の sleeping は、名詞の baby を修飾・説明しており、現在分詞は形容詞としての働きをしています。
このように、修飾・説明したい言葉の前にあるのが、前置修飾となります。

That sleeping baby is my sister.
あの眠っている赤ちゃんは私の妹です。

後置修飾とは?

「名詞の後ろに置いて、前の名詞を修飾するのが後置修飾」

前置修飾に対して「後置修飾」は、以下英文の worthy のように、後ろから前の man を修飾していることを言います。このように、後ろから前の言葉を説明するので、後置修飾と呼ばれています。

She is a woman worthy of respect.
彼女は尊敬にあたいする人です。

後置修飾の6つのパターン

「後置修飾の基礎的な6つのパターンを勉強しましょう」

後置修飾はいくつかのパターンに分けられます。
ここでは基礎的な用法を6つご紹介します。
ここで紹介していない「関係代名詞」や「関係副詞」も後置修飾同様に考えられますので、以下の基礎を抑えておきましょう。

形容詞句を使った後置修飾

後置修飾する場合は「形容詞句」または「特定の形容詞」が名詞の後ろに置かれ、前の名詞に情報を付け足します。

基本の形_

名詞 + 形容詞 / 形容詞句 など

後置修飾が使われる例

形容詞句を使った後置修飾をする場合には以下のような特徴があります。これだけだと何のことかわからないと思いますので、英文を見ながら確認をしてみて下さい。

後置修飾の基本ルール_

・2語以上の形容詞句
・一時的な内容を示す時
・名詞に「-thing, -body, -one」が使われている時
・「-ible, -able」などの形容詞が使われている時
・数量を修飾する場合
・「alike, alive, alone, asleep, awake」などの「~している」の意味で使われる形容詞

She is a woman worthy of respect.
彼女は尊敬にあたいする人です。
※ 2語以上の形容詞句

He was passed a box full of stuff.
彼はものがたくさん入った箱を渡された。
※ 2語以上の形容詞句・一時的な内容

I need something cold to drink.
何か冷たい飲み物が欲しい
※ 名詞に「-thing, -body, -one」が使われている時

前置修飾と後置修飾では意味が変わる語句もある

次に特に注意が必要なことを紹介します。
形容詞によっては、「前置修飾」「後置修飾」両方できるけど、意味が変わってしまうものがあります。
その一例が「present」で、それ以外の代表例は表をご覧ください。

the people present
出席している人々

present people
現在の人

前置修飾後置修飾
certainある種の確信している
fondいとおしそうに~が好き(fond of ~)
ill悪い、有害な病気の
late故~遅れた
present現在の出席している
right右の正しい
sorryみじめな、哀れな申し訳ない、気の毒で

前置詞句を使った後置修飾

形容詞と同様の働きをする前置詞句に関して説明します。
前置詞句を名詞の後ろに置き、後ろから前の名詞を修飾します。多くの場合で「場所・所有・関係性」などの追加情報を与えます。
また、前置詞句が後置修飾か副詞として働くのかは文脈から判断する必要があります。

前置詞句の後置修飾の基本形_

名詞 + 前置詞句
※ 前置詞句が後置修飾か副詞として働くのかは文脈から判断する必要がある

There is a pen under the table.
テーブルの下にペンがある。

The man in the tuxedo is my father.
タキシードを着ている男性は、私の父です。

前置詞句を使った後置修飾かどうかを見極めるには「前置詞句が後置修飾か副詞として働いているのかを文脈から判断する必要がある」と説明しましたが、以下でその見極めを行っていきます。
以下2つの英文を比較して下さい。上の文は後置修飾で訳してあり、下の文は副詞として訳しています。

[後置修飾]
Wash the cup on the table.
テーブルの上のカップを洗いなさい。

[副詞]
Wash the cup on the table.
テーブルの上でカップを洗いなさい。

下の訳はあり得ないとわかりますが、複雑な英文になってくると前後の内容から読み解く必要があります。

副詞を使った後置修飾

名詞を修飾する副詞(句)は常に名詞の後に置きましょう。

副詞(句)の後置修飾の基本形_

名詞 + 副詞(句)

a trip abroad
海外旅行

the people downstairs
階下の人々

後置修飾で使う副詞例

以下で紹介しているのは、後置修飾を行う副詞の例です。

副詞意味副詞意味副詞意味
abroad海外でasideわきへonshore陸地へ
afire燃えてasleep眠ってoutdoors屋外に
ago前にaway離れてoutside外側へ
ahead前方にdownstairs階下にoverboard船外へ
alike同様にindoors屋内にoverhead頭上に
aloneひとりでinshore海岸に近くunderfoot地面に
aroundまわりにinside内側へupstairs階上へ
ashore陸上でoffshore沖へ

現在分詞を使った後置修飾

分詞を活用した後置修飾について説明します。
分詞には、「現在分詞」と「過去分詞」の2種類があり、ここでは現在分詞の後置修飾について紹介します。
現在分詞は動詞を「-ing」の形にし、名詞を修飾することで「(いままさに)~している状態」というニュアンスを持たせ、名詞を修飾する形容詞同様な働きをします。
そして、現在分詞を伴うがカタマリが2語以上の場合は、そのカタマリを名詞の後ろに置き、後置修飾をします。

現在分詞の後置修飾の基本形_

名詞 + 現在分詞(2語以上)

Do you know the man standing over there?
向こうに立っている男性を知ってますか?

The girl playing tennis with Taro is my sister.
タロウとテニスをしている少女は、私の妹です。

過去分詞を使った後置修飾

次に過去分詞の後置修飾について紹介します。
動詞を過去分詞にすることで、修飾する名詞に「~された状態」というニュアンスを持たせることができ、名詞を修飾する形容詞同様の働きをします。
この時の後置修飾のルールは現在分詞と同様で、2語以上の場合は名詞の後ろに置き、後置修飾をします。

過去分詞の後置修飾の基本形_

名詞 + 現在分詞(2語以上)

He read a book written in English.
彼は英語で書かれた本を読んだ。

This is a laptop broken by Yuki.
これはユキに壊されたノートパソコンです。

to不定詞を使った後置修飾

to不定詞 は「これからすること」を表現し、名詞の後ろに置くと「~するための名詞、~するべき名詞」という意味になります。

to不定詞の後置修飾の基本形_

名詞 + to do

That’s one of the books to read.
それは読むべき(これから読む)本です。

There are many problems to discuss.
議論すべき多くの問題があります。

後置修飾のまとめ

「基礎的なルールを覚えて、後置修飾をマスターしましょう」

後置修飾の用法は理解できましたか?
基本的には加える情報が多い(2語以上)と、後置修飾になるパターンが多いです。
例えば「赤くて可愛くてきれいですらっとして~」など多くの付加情報を前置修飾してしまうと、「で!何がなんなのよ?」と何が言いたいのか分からなくなってしまうためです。
逆に、「このカバンは赤くて、キレイで、形も良く~」と言うと分かりやすいですよね?
後置修飾はここで紹介した以外にも多くのものがありまるが、ここで学んだ基礎を覚えておけばすべて問題なく使いこなせるようになります。

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