Wish は期待・願望の現実が難しかったり、不可能な時に使われる文法です。
例えば、週末に行きたくないマラソンがあったのに、当日は晴れて開催になった場合は次のように用います。
I wish it were(was) rainy.
もし雨が降っていたならなぁ
これは、雨が降らずに、晴れていてマラソンが中止になる可能性がほぼないシチュエーションを表現しています。
正しい英文法としては、wish の後ろに来る Be動詞は were なのですが、口語では wish の後ろに来る名詞に合わせて、was にしても問題ありません。
その他に、I wish you ~. という表現もあり、これは仮定法ではありません。「~をお祈りしています。」という意味で使われ、具体的には次の英文を参照してください。
I wish you a Merry Christmas.
素敵なクリスマスを
この表現は SVOO つまり、第4文型の形をとっており、「私はO1にO2をお祈りしています/願っています」となります。
I wish の文に関して、ここまでをまとめると次のように大きく分けて2パターンの文法があります。
I wish の用法_
・I wish 仮定法.
・I wish O1+O2. ※こちらは仮定法ではない
では、つぎに「I wish 仮定法.」の文を時制別に説明していきます。時制別に分類すると以下のように3つにわけることができます。
それでは、それぞれの特徴を説明していきます。
I wish を用いた3つの時制_
[現在の話]I wish S V(過去形)~. ※仮定法過去
[未来の話]I wish S could / would V(原形)~. ※仮定法未来
[過去の話]I wish S had V(過去分詞)~. ※仮定法過去完了
I wish S V(過去形)~.[現在の話]
この形は、英文法的に「仮定法過去」と呼び、動詞は過去形を用いていますが、話している内容は「現在」のことです。現在の非現実的なことや反対のことを願望しており、訳は「(現在)SはVしたらいいのになぁ」となります。
I wish I had a car.
もし私が車をもっていたらなぁ。(現在)
I wish I were 5 years younger.
5歳若かったらなぁ。(現在)
ここで気づいた方がいると思いますが、「I wish I were 5 years younger.」の「were」についてです。これまで習った英文法に準じて書くのであれば、「was」が使われます。
しかし、この場合の wish に続く be動詞はすべて were になるというのが正しい英文法です。
ただし、口語では「 I / he / she / it 」を置くと、was を使う人も増えており、口語ではどちらでも正解です。
学校の定期テストなどでは、習った内容に合わせておきましょう。
I wish S could / would V(原形)~.[未来の話]
この形は未来の話をするときに使われ、訳は「SがVできたらいいのにね」「SがVしたらいいのにね」となり、助動詞には「could / would」のどちらかが使われます。
また、場合によっては自分の思い通りにならないことへの苛立ちを表わす表現とも受け取れます。
I wish I could buy a car.
車が買えればなあ。(未来)
I wish it would stop raining.
雨がやんでくれるといいんだけどなぁ。(未来)
I wish S had V(過去分詞)~.[過去の話]
この形は仮定法過去完了と呼ばれ、過去完了の「had+V(過去分詞)」で書きますが、話の内容は過去の非現実的なことや、反対のことを願望している表現です。訳は「SがVだったらなぁ」となります。
I wish I had finished my homework yesterday.
昨日、宿題を終わらせておいたらよかったのになぁ。(過去)
I wish I had succeeded.
成功してたらよかったのになぁ。(過去)
Hope の用法
「可能性がある願望を表現する時に使う」
hope は、必ず望み通りにいかないかもしれないけど、期待・願望が十分に実現する可能性がある場合に使われます。
例えば、何度も宝くじを買っていて「今回はアタリくじがだったらいいな」と言う場合は、次のようになります。
当たる可能性は十分あるため、hope を使います。次に、hope を使った時の時制を解説します。
I hope I have the winning ticket this time!
今回は当たりくじだといいな!
I hope S V(現在形)~.
週末に彼女とデートとキャンプを予定していて「週末は晴れるといいねぇ」と言う場合は、次のようになります。晴れる可能性は十分あるため、hope を使います。
I hope it’s sunny this weekend.
週末は晴れるといいねぇ
I hope S will V(原形)~.
基本的に hope の後には、現在形の動詞が続きますが、will を使って未来の表現をしても間違いではありません。
I hope it will be sunny this weekend.
今週末、晴れるといいね。
I hope S V(過去形)~.
動詞の過去形がつづくことは少ないのですが、何かを気にしている、気になっている時にその状況の成り行きを見守る場合に使えます。
I hope she passed her test yesterday.
彼女は昨日、試験に合格してたらといいですね。
Wish と Hope のまとめ
「相手に間違ったニュアンスを伝えないためにも!」
wish, hope は日本語訳をするととても似ていますが、その使い分けはしっかり行わないと相手に伝える時に誤解を招きかねません。上記内容を把握し、使い分けをしっかり意識した英語表現を身につけましょう。
Wish と Hope の使い分け_
[wish]
期待・願望の現実が難しかったり、不可能な時に使われる。
[hope]
必ず望み通りにいかないかもしれないけど、期待・願望が十分に実現する可能性がある場合に使われる。
仮定法に関するよくある質問&解答
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