なんで My friend ダメ節があるのか?
「英文法的解釈ではダメだけど、一般的には問題無し」
そもそもなんで My を使ってはダメという人が出てきたのかと言うと、自分に友達が1人しかいないという意味になるという主張からです。
英文法上、My は The のように話し手と聞き手が共通認識を持っていて、特定のものを表していると分かる時に使われるのが基本です。
つまり My friend と言えば、その友達が話し手と聞き手の間でだれか分かっている状態で使われるのが一般的で、以下のような場合は特に使っても問題ありません。
Jiro is my friend.
ジロウは私の友達です。
ジロウという名前を出しているので、この時点で共通認識ができるので問題ありません。
This is my friend.
この人は私の友達です。
This は例えば指をさしているような状況ですので、共通認識ができるので問題ありません。
仮に人物を特定できないような時に My friend を使ってしまうと、その人には「そもそも友達が1人しかいない」と勘違いされてしまうというのが My friend って適切な英語じゃないの元になった話です。
ここまで読むと「なるほどね」と思う方はいらっしゃるでしょうし、確かに英文法的解釈としては合っています。
でも実際にこんな面倒なこと考えながら英語って話されているの?というとそうではありません。
ネイティブはこんな面倒なこと考えずに、友達が1人であろうが10人いようが、共通認識があろうがなかろうが普通に My friend を使います。
そもそも友達が1人しかいない人というのも一般的にありえにくい状況ですし、特に外国人はちょっと仲良く話しただけで友達って呼ぶような人柄を持っているので、上記で説明したような「そもそも友達が1人しかいない」と勘違いされることはありえません。
それでも注意すべき My friend の用法はあった!
「繊細な友達に使う時には気を付けよう」
上記の説明をした上で、同じ理由から使ってはいけない、もしくは気を付けないといけないシチュエーションがあります。
それは、例えば親友どうしのAちゃんとBちゃんが一緒に遊んでいてAちゃんが別の友達とご飯の約束をしている時に急に以下のように言うとどう感じるでしょうか?
I’m gonna have dinner with my friend.
友達とご飯いってくるね
Bちゃんは「私は友達じゃないのかな?」のように疎外感を感じてしまいます。
その友達が特定されていない時に My friend を使ってしまうと、「友達が1人しかいないんだな=私はそんなに友達って思ってもらってないんだな」になってしまいます。
もちろん全員が全員そうではないのですが、特に敏感な子だとこのケースは一般的にあり得る話ですので気を付けて下さい。
このような誤解を招かないようにするためには「A friend」もしくは「名前を直接だしてしまう」です。
例えば、すっごく仲のいい友達同士で、以下のように言われるとどう思うでしょう。
I’m gonna have dinner with a friend.
別の友達とご飯食べてくるね
a がつくことによって特定していない1人の友達、つまり「とある友達」という認識になり、なんでそんな秘密っぽく言ってご飯いくんだろうと疎外感を感じてしまいます。
しかし、公園でちょろっと話したぐらいのおじいちゃん(友達)で、こちらが勝手に友達だと思っているような間柄でしたら、特に気にもされないでしょう。
でも、仲のいい友達に「ジロウと約束があるからご飯食べてくる」だと、疎外感も和らぎますね。
もしくは属性など、より詳細に話すと仲のいい友達もほぼ気分を害することがなくなります。
I’m gonna have dinner with one of my coworkers.
同僚とご飯食べてくるね
I’m gonna hang out with a friend from high school.
高校時代の友達と出かけて来るよ
このように、気を付けて使わないといけないシーンもあり、これらは日本人同様に外国人にも疎外感を感じるような方はいますので気を付けて下さい。
- 現役国立大学生のsky先生による執筆
- 国公立大学の理学部生物科学科に在学中のSky先生による執筆記事です。現在は英語の家庭教師をしつつ、ライターとして海外文化の情報を配信されており、保有資格はTOEIC スコア 930点取得、 TESOL(Teaching English to Speakers of Other Languages) 英検準1級と現役大学生の中でも特に英語の造形に優れています。
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