To と For のネイティブイメージ
「まずはそれぞれのネイティブイメージを理解しましょう」
To のネイティブイメージは「直接的にある目的とか目的のモノに向かっている」というイメージで、出発点と到達点が一直線でつながるイメージです。
For, To のネイティブイメージは「間接的にぼんやりした目的とか目標に向かっている」というイメージで、必ずしも目的地がなくてもいいのですが、何となく見える目的地に向かって進んでいるイメージになり、例えば西の方に進もうという場合は扇型を思い浮かべるでしょうが、まさにそのような感じです。
では似たような英文を紹介しますので、見比べてみましょう。
Jiro is good to me.
ジロウは私に良くしてくれる
to は直接的にというニュアンスがありますので「私に対して優しくしてくれてる」という意味になります。
Jiro is good for me.
ジロウは私に良くしてくれる
for は間接的にというニュアンスですので、ジロウがやってる行動や言動に対して、私が勝手に良くしてくれている、または利益を感じている意味になります。 ですので、例えばエマストーンをTVでみたらいつも可愛くいたいとか、ダイエットを頑張る気持ちになるとか、そういう場合ですと次のようになります。
Emma Stone is good for me.
エマストーンは私に良くしてくれる
ですが、仮にエマストーンに直接会ってダイエットの悩みの話を聞いてくれたり、直接的に優しくしてもらうと、To を使います。
Emma Stone is good tor me.
エマストーンは私に良くしてくれる
「薬・健康系」で使う時
「一般的には for が使われる傾向がある」
Medicine や Vitamin は直接飲んでいるにも関わらず for を使うのが一般的です。
この理由は、薬やビタミンなどは薬を飲んで体内で分解されて、初めて体に言い影響を及ぼすので間接的な for が使われます。
仮に to を使ってしまうと、薬が直接パワーを送り込むというか変なニュアンスになってしまうのでやはり for が一般的に使われるケースが多いのです。
Vitamins are good for me.
ビタミンは私にとって良い
「出発する」で使う時
「Leave と go に続く for, to の理由を知ろう」
例えば Leave for は「出発する」になり、go to も同じような意味で「行く」ですが、同じような意味なのになぜ to と for の違いがあるのかを説明していきます。
まず着目点は動詞です。
Leave はそもそも「離れる」という意味で、to は直接的に目的地に向かってというニュアンスでした。これらを組み合わせると離れるのに目的地って何?というように相性がすごく悪いので、ネイティブは leave に to を使うと違和感を覚え、ぼんやりとした方向に離れるニュアンスで使える for を好みます。
一方で、目的に向かって直接的に行くような go と to は相性が良いのです。
「行く」で使う時
「似ているけど性質の違う英文の理解に」
まずは英文を見て見ましょう。
これらは同じような意味に見えますが、そもそもそれぞれ性質の異なる文章です。
I took the train for Shinjuku.
新宿に向かっている電車に乗った
for は方向や方面を表すことができるので、新宿に向かって行ってる電車に乗ったという意味になります。
I took the train to Shinjuku.
新宿に行く電車に乗った
to の場合は直接的にたどり着くのイメージになりますので、新宿にだどり着くための電車に乗ったという意味になります。
「探す」で使う時
「to と for のニュアンスが分かれば間違えが少なくなる」
学校で最初の方に習う look for が for を使っている理由もこれまでの流れから説明できます。
例えば以下の英文では鍵を直接的に探していると捉えて look to なんじゃないの?って思う方もいるでしょうが、確かに探しているのは鍵なのですが、それがどこにあるのかを探しているわけで目的地がないイメージになります。
つまり、ぼんやりとした目的地を探すというニュアンスで for が使われています。
I’m looking for my key.
私は鍵を探しています
要は、to の場合はスナイパーで目的を捉えている印象で、for は目的がないのでブレているようなイメージを持ってもらうと分かりやすいのかなと思います。
- 大某大学のダイバーシティチームで働く555先生
- 米国大卒で日本に帰国後、都内特許法律事務所の海外事務や外資系企業のサポートを行っていた555先生。現在は再度渡米し子育てを中心に、現地小学校などでボランティアをする傍ら、英語ブラッシュアップのため、カレッジで学び直し再度日本に帰国後。その後は、子供たちの英語維持と向上、英検1級取得伴走や、中学受験伴走などを行いつつ、某大学のダイバーシティーチームに所属されています。
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