現在の英語⼒のレベルを把握しなければ学習計画は作れません。
基礎力
⾔語の基本3要素である単語・⽂法・発⾳の知識レベルを確認しましょう。単語・⽂法は⼗分でも、発⾳が⾜りない⽅が多いのが英語学習者の特徴です。
英語脳
英語の語順に順応しているか、英語の⾳は体得しているか、英語を英語のまま理解できているかの3つの度合いも確認しておくのは重要です。
実践力
英⽂を作成する能⼒、表現を単純化する能⼒、そして定型表現をどの程度覚えているかを確認できればなおいいでしょう。
STEP.2 ⽬標の英語⼒設定
「何のために英語を本気で勉強するのかを忘れないでください」
⽬標設定の際に、英語資格試験を⽬安にすることに問題はありません。しかし、それらはあくまで英語⼒を測る指標の⼀つで、それ⾃体が⽬標にはなり得ないと覚えておきましょう。
例えば「アメリカ⼈とおしゃれなカフェで恋話を楽しむレベル」など、より実質的な⽬標を設定して下さい。
基礎力
⽬標の英語⼒獲得のために必要な単語数や⽂法(及び発⾳)知識のレベルを理解しておくとモーティベーションを維持しやすいです。
英語脳・実践力
⽬標の英語レベルがそれほど⾼くない場合、これらの重要度は低くなります(定型表現習得を除く)。自分はどの程度の英語力が必要なのかを見極めておきましょう。
STEP.3 英語教材の検討
「難しすぎず易しすぎず自分に合った英語教材を選びましょう」
現状の英語レベルを知り、⽬標が決まったら教材を選定する必要があります。英語学習の効率性は教材によって⼤きく左右されるので慎重に選んでください。単語集・⽂法書・英語脳構築(兼定型表現習得)⽤の最低3冊を準備するといいでしょう。
基礎力
⾃分のレベルと⽬標に適合した⾳源付属の単語集と、豊富な問題が載った⾳源付属の⽂法書を選んでください。1冊では⽬標のレベルに届かない場合もあり、必要に応じて発⾳の教材も準備するといいです。
英語脳・実践力
英語脳構築⽤の⻑めの英⽂が掲載されている教材を準備します。⾃分がよく使⽤するであろう表現が多く含まれているものを選ぶといいでしょう。⾃分のレベルよりもやさしめの教材から始めてください。
STEP.4 総学習時間の確定
「スケジューリングを正確にするために」
教材を選定したら、それらを全部終了するために必要な総学習時間を⾒積もってみましょう。
⽬標のレベルに到達するには何冊もの教材をこなす必要があるかもしれないです。
すべての教材の学習時間を⾒積もり、実際に数ページこなしてみて、総ページ数と時間を掛けて総学習時間を把握しておきましょう。
注意点 ①
英単語は、単語集を1回まわしただけでは不⼗分です。最低でも3回はまわすことを前提に学習時間を⾒積もるようにして下さい。
注意点 ②
⽂法書は繰り返す必要性は低いです。1回まわしたら、その後は辞書的のように分からない箇所ごとに使⽤した⽅が効率的だと考えられています。
注意点 ③
英語脳構築かつ定型表現習得⽤教材は、繰り返す事が⼤前提です。繰り返すほど効果は⾼くなり、その前提で学習時間を⾒積もるようにしましょう。
STEP.5 学習スケジュールの決定
「無理のない自分でこなせるスケジューリングをしましょう」
スケジューリングが完了した後は、自分で運用しやすいようなチェック表を作ってみましょう。
チェックが埋まっていくと、自分がこれからやる事、さらにはやってきたことが可視化できます。
1st
総学習時間が確定したら、⽬標の学習終了⽇を設定しましょう。そして学習終了⽇までのスケジュール表を作成しましょう。
2nd
総学習時間と学習終了⽇までの⽇数から、1⽇当たりの必要学習時間を割り出し、1⽇のうちで、いつ、どこで、何を、どのように学習(トレーニング)するかを決めて。1⽇の学習スケジュール表を作成しましょう。
3rd
全体学習スケジュール、1⽇の学習スケジュールは自分でチェックできるようにしましょう。チェックが埋まるごとにモチベーション維持に役立ちます。
STEP.6 PDCAサイクルを回す
「最初に決めることが全てではありません。時と場合によりバージョンアップも大切」
学習計画は定期的に⾒直すようにしましょう。
勉強がスケジュール通りに進んでいない時はもちろん、順調に進んでいる場合も⾒直すとモーティベーションを維持しやすくなります。
学習レベルは⾃分のレベルに合っているか、学習量は適切か、学習法は⼤丈夫かなど。学習状況を振り返ってみて、改善できるところを貪欲に Check しましょう。そして学習計画を改善(Action)、修正(Plan)し、また実⾏(Do)する流れが大切です。
英語学習計画作成の注意点
「ここまで説明してきたことの補足です」
ここまでは理解できましたでしょうか?
ここからは、これまで説明してきたことの注意点を紹介します。
隙間時間とながら時間を細かく積み上げること
英語習得のための時間を確保するコツは、1⽇のうちで、10分、15分を細かく積み上げることが大切です。
⾔語の習得は「勉強」ではなく、繰り返す「学習」だと考えて下さい。
それは通勤中の電⾞の中、歩きながら、運転中など、何かを「やりながら」でもでき、さらには昼休みの残った15分などの細切れの「隙間時間」にでも可能です。
1⽇の中で学習する時間帯を固定化し習慣化すること
毎⽇の英語学習を習慣化するには、学習する時間帯を固定することが大切です。
例えば、通勤中の電⾞の中の30分、昼⾷後の15分、寝る前の15分など、この時間帯にはこれをやると決め、習慣にする。最初はきついが、そのうちやらなければ気持ち悪くなります。
そこまで習慣化できたら英語習得のための時間を確保しやすくなるのです。
無理のないペースで進められるようにすること
最初はモーティベーションが⾼いので無謀な学習スケジュールをつくりがちです。
しかし、まずは習慣にすることを第⼀の⽬標にしましょう。
そのためにも、最初は1⽇の学習量を控え⽬にし、習慣化できてきた頃に必要があれば⾒直す。
難易度も同じように考えて下さい。やさしめの教材がから始めることが続けるためのコツの⼀つです。
予備⽇を設けスケジュールにはフレクシブルに
スケジュールは狂うものだと考えましょう。
電⾞の中で30分学習するつもりが、同僚とばったり会ってできなかった場合など、予備の時間や予備⽇をあらかじめスケジュールに組み込んでおくと対処が可能ですし、ストレスが減ります。
勉強を継続させるには気持ちに余裕を持つことも重要なのです。
15分の予定を30分に変更するなど、1⽇のスケジュールもフレクシブルにしてください。
学習スケジュールは定期的に⾒直すこと
学習スケジュールは定期的に⾒直しましょう。
その際、役に⽴つのが学習記録です。毎⽇学習していてちょっとでも気になったことを、学習時間とともにメモに書いておくとより効果的です。
それを基に⾃分の学習を振り返り、改善点を洗い出し、学習スケジュールを作り直し、実⾏する。これも英語学習を継続するコツの⼀つなのです。
- 現役国立大学生のsky先生による執筆
- 国公立大学の理学部生物科学科に在学中のSky先生による執筆記事です。現在は英語の家庭教師をしつつ、ライターとして海外文化の情報を配信されており、保有資格はTOEIC スコア 930点取得、 TESOL(Teaching English to Speakers of Other Languages) 英検準1級と現役大学生の中でも特に英語の造形に優れています。
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