英文法:受動態 / 受け身に関する Q&A
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英文法:受動態 / 受け身に関する Q&A

受動態 / 受け身とは?_

英文法で受け身は受動態とも呼ばれ「~が…される」「~が…される」のように訳され、主語が動詞[V]の表す行為を受ける表現です。一方で受け身と相対に位置する文は能動態と呼ばれ、英語を初めて習った時のような「~は…をしている」「~が…する」のような表現をします。受け身は基本的に「主語 + be動詞 + 動詞の過去分詞 + by + 動作の主体(動作主)」によってあらわせます。
ここでは、そんな受け身(受動態)を勉強していく中でよくある質問をまとめました。受け身の勉強の際にお役立てください。

Q&A

受動態ってなんですか?

受動態は「される側の視点に立つ」英文法で、基本は「〜される」と訳します。英文の作り方は、
– 主語 + be動詞 / get + 過去分詞
の形になります。具体的には、
– The door was opened.
(ドアが開けられた)
– The office is cleaned.
(オフィスは掃除されている)
– These houses were built.
(これらの家は建てられた)
のようになります。

受動態を勉強し始める時に注目する点は、「主役は誰?どれ?」のようにその違いを見極めることです。
[能動態 : He cleans the office every day.]
(彼はオフィスを毎日掃除する)
この文章の主役は「彼」で、彼がオフィスに力を働きかけているようなイメージです。

[受動態 : The office is cleaned every day.]
(毎日オフィスは掃除されてるよ)
この文章の主役は「オフィス」で、 オフィスは自分で掃除をするわけではなく、誰かによって掃除「されている」ので、The office cleaned では「オフィスが自分で掃除をしている」ことになってしまい間違えになります。

受動態は、「何か」や「誰か」によって「~される」となりますので、
[彼は私をクビにした]
主語は「彼」になり、彼が私をクビにするというように、「彼が」私に力を働きかけているようなイメージになります。

[私はクビにされた]
この文章の主語は「わたし」で、私は誰かさんによってクビに「されている」と受動態で表現します。

He fired me.
彼は私をクビにした

I got fired.
私はクビにされた

英語で自分の感想や感情を伝えるのがすごく苦手です。
なにか言い伝え方はありますか?

英語で映画や本、ニュースなどの感想を伝える時、以下の2つの基本的なパターンを覚えておくと役立ちます。
● 自分の感情を説明する
– I was -ed
● 感情を生み出した状況や出来事を説明する
– It was -ing

単語は以下のを覚えておくといろいろ表現できますね。

excited / ワクワクしている
interested / 興味がある
bored / 退屈している
afraid / 恐れている
scared / 怖い
shocked / ショックを受けている
surprised / 驚いている
moved / 感動している
amazed / びっくりする

confused / 困惑している
touched / 感動している、心が傷ついている
impressed / 感銘を受ける、関心する
frustrated / イライラしている
embarrassed / 恥ずかしい
disappointed / がっかりしている
satisfied / 満足している
annoyed / イライラしている

以下に例文を紹介します。

I was surprised.
私は驚いた。

It was surprising.
あれは意外だった。

中学生です。
「受動態」と「能動態」の勉強中に「中間態」という考え方があることを教えてもらいました。
時間切れで中間態について分からないままなので、教えて下さい。

「能動態(active voice)」や「受動態(passive voice)」という文法用語は既に学習されたことだと思いますので、まずは例文から紹介します。

[能動態]
He broke the toy.
彼はおもちゃを壊した。

[受動態]
The toy was broken by him.
おもちゃは彼に壊された。

この例文はすごく簡単ですね。
そもそも英文法において「態」とは、主語がどんな働きをしているのか、他からどんな働きを受けているのかを示す「動詞の形」のことです。
そして、「能動態」と「受動態」だけでなく、「中間態(middle voice)」という態の概念もあり、この中間態で用いられる動詞のことを「中間動詞(middle verb)」と呼びます。
中間態を理解するメリットは、いくつかの動詞の用法やパターンについて、その仕組みがより明確になります。では早速中間態の例文を見ていきましょう。

[中間態]
The toy broke.
おもちゃは壊れた。

break(動詞)は、受動態を用いず、上記の方法で同等の内容を言い表すことができます。それは、break を自動詞として用いて、能動態の目的語である The toy を主語にします。
このように、英語の動詞には、「能動態 / 受動態 / 中間態」の3つのグループがあり、中間動詞は動詞全体の大きな割合を占めています。
皆さんは、ここで紹介した3つの例文全てを理解できるはずで、今までそれと気づかないまま、勉強してきたはずです。
学校の学生指導要領には含まれていませんが、中間態をしっかり勉強するということは、動詞の自動詞・他動詞の理解をより深くし、さらには受動態や能動態の理解も深くなります。
とは言え、一般的な中高生がこの中間態を分かりやすく理解できるような教材が無いのも事実ではありますので、この部分を深堀するのはあまりお勧めしません。

受動態ってどういう時に使われるのですか?

受動態は、「S + be + 過去分詞」の形の英文であり、受動態に関する基本的な考え方は以下のとおりです。

・行為主体が不明
・行為主体を明らかにしない

この事を覚えておかないと変な受動態になったり、変な能動態に書き換えてしまうことがあります。具体例を紹介していきますので参考にして下さい。

能動態 : I like tennis.
 ↓
受動態 : Tennis is liked by me.

まずは「I like tennis.」を受動態に書き換えようとすると、「Tennis is liked by me.(テニスは私に好かれている)」というセンスのない文章になります。
これは受動態の基本的な考えの一つである「行為主体が不明」という考えに反しているため、本来受動態にすべきではない文章を作ったために起こっています。

I like tennis.
→ 主体は「I(私は)」とはっきりしているため受動態にする意味がない

次は逆の「行為主体が不明」もしくは「行為主体を明らかにしない」のに能動態にする場合です。

受動態 : Japanese is spoken in this country.(この国では日本語を話している)
 ↓
能動態 : They speak Japanese in this country.

一見すると、両方問題ないように見えますが、能動態にした時の訳し方が2つあります。

能動態 : They speak Japanese in this country.
① この国では、人々は英語を話します。
② 彼らは、この国で日本語を話します。(じゃぁ別の国では?)

そのため、「行為主体が不明」「行為主体を明らかにしない」場合は受動態が活躍すると覚えておくといいですよ。

「I am being loved by her.(私は彼女に愛されている)」と訳せますか?

もし、「彼女は僕を愛している」または「僕は彼女を愛しいる」のように一般的なことを言いたい場合は次のように言います。

She loves me.
彼女は僕を愛している

I love her.
僕は彼女を愛しいる

では、問題の「I am being loved by her.」がどういうニュアンスで受け取られてしまうかと言うと、「being loved」を現在形で使うと性的に愛されるとも読み取れますし、恋愛として愛されると読み取れます。ですので使う際には注意を要します。

I worry about you. と I’m worried about you. の違いを教えて下さい。

[I worry about.]
常に自分が心配していることを相手に伝えたいときにはこちらの表現を使います。
[I’m worried about.]
まさに今、 心配していることが具体的にあるときはこちらの表現を使います。

I worry about you.
あなたのことが (いつも)心配だ

I’m worried about you.
あなたのことが(今)心配だ

なぜこのような違いが出てくるのかというと、下の英文は「受動態」ですね。
つまり about 以下に心配をさせられているというのが、順当な和訳なのですが、ここでは受動態にすることにより「心配がより深い」というニュアンスがあります。ですので、単に子供などを心配すると言いたい場合は「能動態」の形をとりますし、すぐ近くで銃声が聞こえた!のように深刻度が深い場合は「受動態」をとります。
このような考えから、最初に説明した表現へとなったと考えられています。

受動態と能動態の違いについて教えて下さい。

能動態 : AがBに対して何かをする
∟ 行為をする側であるAに焦点を当てている

受動態 : BはAに何かをされる
∟ 行為をされる側であるBに焦点を当てている

起きている事が同じでも、行為する側と行為される側のどちらをクローズアップしているのかが、能動態と受動態の違いです。
例えば以下の英文では同じ内容を表現していますが、上の文では「お母さん」に焦点があたっているのに対して、下の文では「ケーキ」に焦点があたっています。

My mom baked the cake.
お母さんがそのケーキを焼いた。

The cake was baked by my mom.
そのケーキはお母さんが焼いた。

受動態の作り方を教えて下さい。

能動態から受動態の英作文をする時の基本は次の通りです。

・目的語(O)を主語(S)にする
・動詞をbe+過去分詞に変える
・by+もとの文の主語をつける

ただし次のような例外や注意点があります。
また、実用的な英文の受動態では、by による動作主はほとんど省略されるとも認識しておいてください。

● 目的語があっても、自発的な意味を持つ動詞では、受動態が使えない
∟ meet, have, lack, marry, resemble, enter など
● 目的語がなくても、対象に働きかける動詞だと受動態が使える
∟ 句動詞の受動態
● be+P.P. 以外に get+P.P. にすることにより、動作を強調できる
● もとの文の主語を明示する前置詞 by 以外を使う場合がある

ではそれぞれの事例を見ていきます。
laugh は自動詞なので目的語を取れませんが、laugh at のように句動詞にすることにより他動詞として扱われ、受動態を作っています。
そのため、前置詞 at by が並んで一見するとおかしい構造ですが、間違いではありません。

She was laughed at by her friends.
彼女は友達から笑われた

下の英文では、was の代わりに got を使って、捕まった動作がより強調されています。
より詳しく言うと、主語にとって有利か不利なのかの話者の主観が入っているのです。

He got arrested by the cops for murder.
彼は殺人罪で警官に逮捕された

下の英文では、行為をする側は everyone ですが、by ではなく to を使っています。
know を be known として受動態で使う場合は、by ではなく to で動作主を表します。

He is known to everyone.
彼はみんなに知られている

また「楽しむ・驚く」などの感情を表す表現は、日本では能動態で表すのが一般的ですが、英語では受動態で表すことが多いです。

be amazed驚く
be amused楽しむ
be annoyed悩む
be bored退屈する
be concerned関係を持つ、関心を持つ
be delighted喜ぶ
be disappointedがっかりする
be embarrassed困惑する
be excited興奮する
be frightened怖がる
be interested関心を持つ
be pleased喜ぶ
be satisfied満足する
be surprised驚く
be upset狼狽する
be worried心配する

I was surprised at the news.
私はその知らせに驚きました。

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