中流階級(middle class)の英語を紹介した上で上流階級・労働階級の英語を紹介すると分かりやすいので、まずは中流階級について紹介していきます。
上流階級
ハッキリとした話し方
中流階級
公共の場でよく使われる
労働階級
アメリカ英語に近くなる?
中流階級とは最も多い人数で構成されており、ニュースや俳優さんなどが映画で使っており一般的によく聞くイギリス英語になります。
この英語は「T」の発音もしっかりしていますし、「TH」の発音もしっかりしており、すごく聞き取りやすい英語になります。
Could I please have a bottle of water?
お水を頂けますか?
上流階級の英語
「upper class」
上流階級(upper class)は王室を表す階級で、日本の報道でもロイヤルファミリーと言われており、最も数の少ない階級になります。
イギリス王室と言われて知らない人はいないでしょう。
特徴は貴族的な雰囲気が混じっていて大げさに言うのが特徴で、よく昔のイギリス王室を題材にしたような映画で使われています。
発音自体はそこまで大きくは変わりませんが、一般的にはほぼ聞くことは無いでしょう。
May I please have a bottle of water?
水を頂いてもよろしいでしょうか?
労働階級の英語
「working class」
昔は工場で働いているとかあまり稼ぎが良くない職で働く方々は労働階級に入れられていました。
イギリス英語と聞けば映画とかニュースで使われている綺麗な発音をイメージする日本人が多いでしょうが、実際にイギリスに行ってみると中流階級の英語より、大半の方が労働階級の英語が使っています。
例えば「T」の発音をしなかったり、「TH」の発音が「F」になったりして、労働階級の英語は上流階級や中流階級の英語とはかなり違う部分があります。
また、労働階級の英語はさらに3つに分けられて「Cockney」「Estuary English」「Multicultural London English」のようになります。
労働階級 ①
Cockney
労働階級 ②
Estuary English
労働階級 ③
Multicultural London English
「Estuary English」とはテムズ川周辺で生まれた英語とされており、中流階級と労働階級の丁度境目の人が使うような発音になります。
「Cockney」というのはまさに労働階級という方々が使うような英語です。
「Multicultural London English」というのは移民の国イギリスならではの多文化の中から生まれたいろいろミックスされた要素の強い英語で、スラングの言葉もどんどん新しいものが生まれていている Street English みたいなものとイメージして下さい。
例えば、中流階級とCockneyの発音を Butter(バター)という単語を例に比較すると以下のようになります。
butter (中流階級の英語)
バターとしっかり聞こえる
butter (労働階級の英語)
バアにしか聞こえない
日本人がイギリスに留学する時にはどの階級を学ぶべき?
「Received Pronunciation がイギリス英語の基本」
一番わかりやすいのは中流階級の発音(Received Pronunciation)で、一番発音が綺麗ですし、実際にニュースや公的な場面で使われているので、中流階級の英語を勉強することをお勧めします。
イギリス人の中でもReceived Pronunciationは最も基本とされている英語だと認識されていますので、イギリス留学を考えている方がいればReceived Pronunciationから学びましょう。
ただ、日常生活ではCockneyの方が最も多いので、Received Pronunciationを基本としつつCockneyにも慣れていくと良いのかなと思います。
- TOEFL-iBT90点 現役予備校英語講師 Step先生による執筆
- 都内某有名大学国際教養学部を卒業後、某大手予備校講師として教鞭をとられているStep先生による執筆です。カナダで1年間、イギリスでは半年月の留学経験があり TOEFL-iBT 90点。予備校講師としては英語学習の指導を行っており、早稲田大学、慶應義塾大学、東京外国語大学、東京大学などへ、英語科目の指導を通じて複数名合格させているとのことです。
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