英語の熟語とは、簡単に説明すると「複数の英単語のまとまりで特定の意味をなすもの」です。 よく使われる熟語としては以下のようなものがあります。
◆ look for:~を探す
◆ get over:~を克服する
◆ pay back:返済する、お金を返す
このように前置詞と動詞が組み合わさり特定の意味をなします。 英熟語とイディオムの定義としては、同じように考える場合もあれば、別の捉え方をすることもあります。 ここでは上で紹介したようなものを英熟語として、次にイディオムを紹介していきます。
英語のイディオムとは?
イディオムを覚え始めたら英語が楽しくなる段階へ
英語のイディオムとは、複数の語が結びついて特殊な意味となる言い回しです。日本語で言うと、慣用句といった意味合いになるでしょう。英語のイディオムには、例えば以下のようなものがあります。
◆ a piece of cake:とても簡単なこと
◆ hustle and bustle:都会の喧騒、ざわざわとしているせわしない様子
◆ give it a shot:挑戦する
このように、いくつかの語が合わさっていますが、本来の意味とは異なる意味となります。英熟語と同様に、イディオムは英語力を向上させるためには欠かせません。ここからは英語の熟語とイディオムのベストな暗記法を紹介します。
英語の熟語・イディオム暗記法
自分にあった熟語・イディオム暗記法をみつけましょう
英単語の暗記と同様に、熟語もイディオムも様々な暗記法があります。自分にあった環境で勉強をすると効率がいいので、以下を参考にして熟語やイディオムの学習を進めましょう。
参考書を使う
まず、英語の熟語・イディオムを学ぶためにおススメしたいのが参考書を使うことです。
英語の各試験にも熟語やイディオムが出題されることが多いため、単語帳のように熟語やイディオムを学ぶための参考書も多くあります。参考書を使う場合には、自分のレベルに合わせたものを使うと良いでしょう。
初めて英熟語やイディオムを学ぶ方に関しては、試験用のものを選ぶなど頻出度別に収録されているもので勉強することがおススメです。同じ熟語であったとしても意味の異なるものがある中、基礎的な熟語から覚えていくことによって、応用された熟語、または基礎的な熟語から派生してできた熟語を覚えやすくなります。
また、それぞれの参考書に少なからず例文が含まれていると思いますが、例文の中から熟語の使い方を学ぶことでより実践に近い形で覚えることができます。
無数にあるといっても過言でない熟語・イディオムを参考書のみで暗記することは効率的だとはいえないので、参考書を購入する際は収録されている数が少ないとしても解説がわかりやすいものや読みやすいレイアウトのものを選びましょう。
アプリを使う
アプリで熟語やイディオムを学ぶことも非常におススメです。 熟語は”Phrasal verb”、イディオムは”Idiom”と英語で言いますが、スマートフォンアプリでこれらを検索してみると様々な関連した学習アプリが出てきます。 その中でもおススメのアプリがいくつかあるので紹介します。
All English Idioms & Phrases
こちらのアプリでは、現在Google Play のみで配信されています。
「All English Idioms & Phrases」では、英熟語とイディオムの両方を1つのアプリで学ぶことができます。アプリ内はシンプルに構成されており、辞書のように活用したり、お気に入り機能を活用して効率よく覚えたい熟語・イディオムを暗記したりすることができます。意味もシンプルな英語で説明されているため、英語で英語を学ぶことに慣れる練習にもなります。
Phrasal Verbs/英語の句動詞 語彙ビルダーアプリ
こちらのアプリでは、現在Google Play のみで配信されています。
次におすすめしたいのが”Phrasal Verbs”というアプリです。 名前のとおり、英熟語を学ぶことができるアプリで、10000を超える使用例や会話例が収録されています。 単に暗記するというよりも、ゲームやクイズのように英熟語を学ぶことができ、また自分のスピードに合わせて学習をすることができます。 検索機能も使いやすいため、英熟語を学び始めたばかりの方におススメしたいアプリの1つです。
English Phrasal Verbs Cards
こちらのアプリでは、現在App Store のみで配信されています。
English Phrasal Verbs Cards は、英熟語を学ぶのに適したアプリです。アプリ内では、イラストレーションを使って意味がわかるように作られているため、視覚から英熟語を覚えることができます。意味をイメージで捉えるという方法は、脳の記憶に残りやすいとも言われており、より長期的かつ実用的な学習をすることができるでしょう。
アプリを使うメリットは、空いている時間に手軽に勉強できるということです。単語の勉強にも当てはまりますが、熟語やイディオムも隙間時間に日々学ぶことが大事です。紹介したアプリの他にも様々な工夫が施されたアプリが存在するので、一度使ってみて気に入ったもので学び続けることをおススメします。
動画から学ぶ
熟語やイディオムは動画から学ぶという方法もあります。Youtubeや映画などの中で使われる熟語やイディオムは、実際の日常会話でも使われることが多く、どのような場面で使うのかも自然と学ぶことができます。動画から学ぶ具体的な方法として、10分程度の動画を3回見ることがおススメです。
◆ 1回目は字幕ありでの視聴
◆ 2回目は字幕なしで視聴
◆ 3回目はどれぐらい暗記できているか確認しながら通して
1回目の字幕ありの時にわからない部分をノートなどに書き出し意味を調べます。
2回目は基本的に字幕なしで視聴することをおススメしますが、もし分からない部分が多い、または気になる部分があれば止めて理解できるように調べてもよいでしょう。
3回目にはある程度聞きとりができるようになっているはずなので、できるだけ止めずに聴き続けるようにしましょう。
このようにトレーニングをしていくことで、何度も使われている表現については自然と理解ができるようになってくるはずです。動画の種類は好きなものでよいですが、正しい英語字幕がつけられているものを選び、10分以内の短めな動画を使いましょう。映画やドラマの好きな方は、視聴している最中に分からない熟語や表現があれば調べてみるのも良いでしょう。
PM English School では熟語やイディオムの学習にも力を入れており、「NGSL-S 720語」、720語の暗記を終えたら「基礎英単語 NGSL 2800」の暗記をおススメしております。
英語の熟語・イディオムは使うことが大事
インプットの後はアウトプットで英語を定着させよう
これまでは、英語の熟語とイディオムの学習方法について紹介してきましたが、やはり使えるようになるには「使うこと」が大切です。
いくつかの学習方法を共有しましたが、使うことによって記憶に定着するのはもちろん、適切な場面で適切な言い回しをすることができるようになります。会話をする場面がない場合は、言語交換のチャットで使ってみたり、英語日記の中で使ってみるなどの方法があります。
書くという作業をしている間に、どのような状況で学んだ熟語やイディオムが使われるか、頭の中で整理できるので非常におススメです。また、英語で音声日記をつけ、学んだ表現を使ってみるといった方法も効果的です。
実際に英会話の機会がある方に関しては、実践で使ってみるのが最も効果的に熟語やイディオムの使い方を身につけられる方法となりますが、そういった機会がない方でもアウトプットの機会を作ることが大事です。「学んだら使ってみる」ということを意識しておくようにしましょう。
最後に
英単語の暗記はひと段落し始めたら熟語・イディオムの勉強を始めよう
以上、英語の熟語とイディオムについてやそれらの学習法を紹介しました。各試験を控えている方はもちろん、英語の日常会話の中には、熟語やイディオムが数多く含まれています。全てを暗記という方法で覚えることは難しいですが、今回紹介したように、ある程度の熟語やイディオムを知っておくことは英語力の底上げに欠かせないでしょう。こちらで紹介した内容が英語学習者の方にとって参考となることを願います。
- アメリカ在住 QQQ先生による執筆
- 米国大学に4年間留学し、現在は研究職に就いているQQQ先生の執筆記事です。大学では航空工学専攻して理系全般のことをすべて英語で学んだ経験から、学術英語などに造詣の深い方です。趣味は筋トレで「大学時代に筋トレを始めて5年以上継続中。週に5日は最低行きます。」という筋トレ好きでもあります。
英語ってどれぐらい勉強しないといけないの?_
「英語は本気で学べば〇ヶ月で習得できる」という記事を目にしますが、バイリンガルやネイティブ方に効いたら、英語習得にかかる時間は「どの程度の英語力を求めているのか」「英語で何をしたいか」によって大きく異なるという回答をお貰いました。言われてみれば当たり前ですよね。特に英語の上を目指す人は何年経っても勉強を続けます。
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