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関係代名詞を学び始める前に
「先行詞」「句」「節」って何?
関係代名詞の勉強を始める前に、この単元でよく出てくる文法用語を知っておく必要があります。ここでは、その中でも絶対に必須の「先行詞」「句」「節」について解説します。
先行詞とは?
先行詞とは、関係代名詞によって修飾される名詞のことです。
以下英文に出てくる先行詞は parents です。「英語を上手に話す⇒両親」のように「英語を上手に話す」が「両親」を修飾しています。このような修飾される語「名詞・名詞句」の事を先行詞と呼びます。
I have parents who speaks English very well.
私には、英語を上手に話す両親がいます。
句とは?
句とは、2語以上からなり、複数の語のかたまりで1つの意味を成すものを指します。句には、「名詞句・形容詞句・副詞句」の3つがあり、その使われ方で、どれに分類されるかが決まります。
では具体的に見ていきましょう。
名詞句
以下英文にある yellow note books は「形容詞+名詞」の形をとりながら名詞の役割をしています。つまり、名詞句となります。
She has yellow note books.
彼女は黄色のノートを持っている。
以下英文にある To pass the exam は主語になっており、名詞の役割をしています。つまり、名詞句となります。
To pass the exam is possible for us.
私たちにとって試験に合格することは可能です。
形容詞句
以下英文では、on the table が the letter を修飾しています。
名詞を修飾しているので、on the table は形容詞句となります。
Look at the letter on the table.
テーブルの上の手紙を見て
以下英文では、running in the yard が the dog を修飾しています。
名詞を修飾しているので、running in the yard は形容詞句となります。
Look at the dog running in the yard!
庭を走っている犬を見て!
副詞句
以下英文では、at the restaurant が are having を修飾しています。
動詞を修飾しているので、at the restaurant は副詞句となります。
They are having dinner at the restaurant.
彼らはレストランで夕食をとっているところです。
以下英文では、to borrow a book が went to を修飾しています。
動詞を修飾しているので、to borrow a book は副詞句となります。
I went to the library to borrow a book.
私は本を借りるために図書館に行った。
節
節は、SVを含み、2語以上で意味をなす分のカタマリのことを言います。
句と違い、SやVを含み、これだけで文をなしているのがポイントです。
また、節も句と同じように「名詞節・形容詞節・副詞節」に分かれます。
以下で詳しく見ていきましょう。
名詞節
ここでは that he is right(彼が正しいということ)が名詞として補語の機能をしています。
S=he, V=is となり、この語句のかたまりを名詞節と呼びます。
I think that he is right.
私は、彼が正しいと思います。
ここでは that you are hungry(あなたが空腹)が名詞として補語の機能をしています。
S=you, V=are となり、この語句のかたまりを名詞節と呼びます。
I know that you are hungry.
私はあなたが空腹だと知ってる
ここでは That he married(彼が結婚したということ)が名詞として主語の機能をしています。
S=he, V=married となり、この語句のかたまりを名詞節と呼びます。
That he married is just a rumor.
彼が結婚したということは、単なる噂だ。
形容詞節
ここでは before I left Osaka(大阪を去る前の)が名詞である the day(その日)を修飾し、形容詞として機能しています。
S=I, V=left となり、この語句のかたまりを形容詞節と呼びます。
It was the day before I left Osaka.
それは私が大阪を去る前日でした。
ここでは whom I can trust(信頼できる)が名詞である a man(男性)を修飾し、形容詞として機能をしています。
S=I, V=trust となり、この語句のかたまりを形容詞節と呼びます。
I would like to marry a man whom I can trust.
私は信頼できる男性と結婚したいです。
副詞節
ここでは when I was a high school student(私が高校生だった時に)が got にかかり、副詞として機能しています。
S=I, V=was となり、この語句のかたまりを副詞節と呼びます。
I got this award when I was a high school student.
私は高校生だった時に、この賞を取った。
ここでは because I am sick(私が病気だから)が go にかかり、副詞として機能しています。
S=I, V=am となり、この語句のかたまりを副詞節と呼びます。
I can’t go because I am sick.
病気だから私は行けないです。
関係代名詞の働き
「情報を加えて相手にわかりやすいように伝えることができる」
関係代名詞は、代名詞と接続詞の役割を果たして形容詞節をつくり、名詞を修飾します。2つの文をまとめて伝えることができるようにもなります。具体的には、冒頭で説明した通り以下のような関係になります。
このように、ある言葉に情報を付加して相手に伝えれるようにするのが関係代名詞の働きです。
「私には、英語を上手に話す母親がいます」
=「私には母親がいます」+「母親は英語を上手に話します」
I have a mother who speaks English very well.
=「I have a mother.」+「she speaks English very well.」
関係代名詞の格
「関係代名詞の3つの格を覚えましょう」
関係代名詞は、その文中の働きによって、「主格、目的格、所有格」の3種類に分かれます。
これら3つを深く学ぶことにより関係代名詞の習熟度が上がります。
主格
名詞 代名詞をSとする形
(He, she, it)
所有格
所有の「~の」を表す形
(his, her, its)
目的格
名詞 代名詞をOとして使う形
(him, her, it)
関係代名詞の種類
情報を加えて相手にわかりやすいように伝えることができる
関係代名詞は、 「先行詞が人か人以外」「関係代名詞がどんな格なのか」の2つの条件で、どの関係代名詞を用いるか決まります。
下の表をご覧下さい。
先行詞 | 主格 | 所有格 | 目的格 |
---|---|---|---|
人 | who | whose | who (whom) |
人以外 | which | whose | which |
どちらでも | that | – | that |
例えば先行詞が「人」で「主格」なら who, that を使い、先行詞が「人以外」で目的格なら who, whom, that を使います。
ただ、目的格は省略できるので、who も whom も無い場合が多く、目的格ならば、which, that も省略可能です。まずはこの表を暗記しましょう。
ここまで勉強したら、次は「主格・所有格・目的格」をそれぞれしっかり勉強していきましょう。
関係代名詞に関するQ&A
「関係代名詞」の単元で不明点があればこちらから
PM English School では、Lineやメールなどで英語への回答を全て無料で行っています。以下にQ&A集と質問方法をリンクしていますので、関係代名詞に関してわからないところがあるかたはQ&A集を参考にしてください。また、不明点があったり、質問をしたい方はご連絡ください。
関係代名詞の問題を解く際の注意点_
関係代名詞の問題を解く場合、何も考えず直前にある名詞にかけて、「~する名詞」と訳すだけでは、関係詞の含まれる英文を理解できているとは言えません。このように問題を解いていくと、数多くの誤答をしていくことになります。そのため、関係代名詞の問題を解く場合は以下の3項目に注意するのが鉄則だと覚えて下さい。
・関係詞節がどこまで影響しているかを確認
・先行詞が関係詞節内のどこにあったかをか確認(節内の欠けている要素を探す)
・先行詞を確認(直前の名詞が先行詞とは限りません)