TOEIC900点のレベル感を知ろう
TOEICスコア 900のイメージを掴みましょう!
TOEICはレベルごとに、TOEIC600点・700点・800点・そして900点以上というように100点刻みでレベルが区分される見方もあります。
TOEIC900点は、そのレベルの中で英検に換算すると準1級〜1級、最高峰のレベルと言われます。
TOEIC900点を取れる人はどんな人?
TOEICを主催している、一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会が毎回公開テストのスコア分布を公開しています。
例えば2022年7月現在公表されている最新の試験回の2022年5月実施分(午後)では、スコア分布のデータによると、895点以上の割合は全体受験者のわずか4.1%でした。
他の最新の試験回でも同様に、900点近くの高得点は全体の受験者の約4%、上位層に属することが分かります。以下に、895点~のスコア分布をご紹介します。
2022年5月(午前)
4.8%
2022年4月(午後)
4.1%
2022年4月(午前)
4.6%
2022年3月(午後)
4.0%
2022年3月(午前)
4.1%
TOEIC900点といえばプロの通訳になれるようなレベルなどのイメージを持たれることがありますが、英語をしっかり勉強している大学生や、社会人で働きながら勉強し到達している人もいます。
昔と違い現在は様々な勉強法が確立していて、国内にいてもネットやアプリなどで英語の音声を毎日聞くことやプロから英語を格安で学ぶことも可能となりました。
TOEIC900点突破にも、もはや海外留学などの海外経験は関係ないと言えます。
つまり、勉強時間の確保と正しい努力の継続ができれば、誰でも到達可能な資格でもあるのです。
TOEIC900点は就職に抜群に強い
特に英語に強い人材が欲しい海外営業系の求人や、外資系企業の求人では、トップクラスの英語力を持つ人が欲しい場合はTOEIC900点以上、と条件に書いてある場合が多いです。
具体的条件ではTOEIC600点以上、700点以上などと求めるレベルごとに書いてありますが、900点以上はトップレベルの英語力として求人情報に掲載されています。
就職活動や転職活動で、客観的な英語力として大いに評価されるでしょう。
TOEIC900点以上のレベルであれば英語が公用語のような外資系企業でもほぼ問題はないと見なされるレベルです。英文でのメール、海外との交渉や会話も問題ないと捉えられ、即戦力として期待されるでしょう。さらに、社会のグローバル化に伴い日系企業でも英語の必要性は増しています。
社会人が持っておいた方が良い資格で上位に入るTOEICのスコアでアドバンテージを持っていれば、間違いなく就職や転職に強いはずです。
TOEIC900点を取るための3つのポイント
TOEICスコア900 を取るための3つの重要ポイントをご紹介!
さて、TOEIC900点を取るためのポイントを順番に紹介していきます。
POINT-1 難しい問題の正答率を上げる
すでにTOEIC800点以上を持っている上級者は紹介するポイントを押さえて勉強、TOEIC初心者という人でも上級者はこの段階まで到達するんだというイメージを持ってください。
基礎問題は確実に取ること
人によってリスニングとリーディング、Part1~7のパートごとの得意不得意はあると思いますが、TOEIC900点レベルになると基本問題は確実に点を取る必要があります。
どういうことかというと、例えばリスニングPart2の応答問題で英文がまず問題文として一文流れ、その応答に対する適切な英文を3択の中で聞き取り解答をします。
冒頭にWhatやWhenなどの疑問詞、Aren’t you〜?などの否定疑問文が出題されることがあります。
この冒頭を聞き取るといったことはTOEICでの基本になるので、冒頭が聞き取れなくて点数を落とすといったことが極力ないようにするべきです。
Part5は時制や完了形、仮定法などの文法事項、名詞・動詞・形容詞などの形を区別する品詞問題も出題されます。こういった、英語を読む上でベースとなる知識は上級者レベルを目指すためには必須事項として身につけておきましょう。
また、文法や品詞など文を捉える上で基本となる知識が身についていれば、リスニングやリーディングで英語をスムーズに聞き取れたり英文を読むときに意味を捉えやすくなります。
比較的聞き取る英文が少ないリスニングの写真描写のPart1、質問や呼びかけに対する応答問題のPart2、またリーディングでは文法や語彙・品詞問題のPart5・短いパッセージで文法や語彙問題と文の読解問題が出題されるPart6は基礎ができれば安定して点が取りやすいパートと認識されています。
得点しやすいと言われるパートでも数問は難しい問題は出題されるので、全体の正答率を上げるべきですが、満点を取らなければいけないとプレッシャーに思う必要はありません。
正答率の低い問題を中心に演習すること
また、すでにTOEIC800点以上を保有している上級者が効率良く900点を目指すためには、難易度の高い問題をどのように得点していくかを学んでください。
例えば、リスニングのPart3やPart4の長い会話やアナウンスの図表問題、Part3の3人の会話の内容を問う問題は必ず数問出題されます。
3人の問題は、多くの場合人名が出てきて誰の行動か頭の中で整理しきれなくなったり、図表は問題文を先読みしても瞬時に内容の理解が難しく、予測し難い問題でもあります。
TOEIC900点を取るためには、こういった正答率の低いような問題に正解して平均よりさらに差をつけていく必要があるのです。
TOEIC600~700点くらいまではこういった問題は落としても仕方がないとも言われますが、900点レベルであればむしろ取りにいく練習をしましょう。
問題演習をするときは公式問題集で模試形式で練習をするだけではなく、900点レベルに特化した問題集で上級者向けの問題を中心に演習をするのが効率的な勉強法です。
POINT-2 時間内に全て終える
TOEIC900点は、990点満点中9割の得点を取る必要があります。
リーディングで時間内に解き終わらずに解き残しが何十問もあるとそれだけで全体の得点率が下がることになります。
リーディングで速読の練習をすること
TOEICで高得点を取るためには、リーディングパートで正確さを保ちつつ解くスピードを上げることで得点の伸びが期待できます。
特に、どうしても時間が足りずに10問以上解答できずに終わってしまう人は、時間内に全問解き終わるペースをつけるとそれだけで点数が格段に伸びる可能性があります。
基礎が身について長文読解も時間を取れば全体の意味が取れるようになれば、リーディングパートを1問1分以内で解く練習をしていくべきです。
時間をかけて正解するのではなく、限られた時間内で正解まで辿り着く、時間が足りなければ正解に見当をつけて次の問題に移る、そういったTOEICで必要となる潔さも鍛えるべきです。
POINT-3 上級者向けの勉強法を継続すること
TOEIC900点を超えるためには、すでに800点以上のレベルであっても300時間以上は必要になると言われます。
500時間以上を必要とするケースもあり、下のランクから始めるにつれて用意周到な勉強が必要となるでしょう。
日常英語・ビジネス英語に限定する
先述の通り、英語の基礎力・総合力をバランス良くつけていくことをまずは徹底しましょう。TOEICでは他の英語の資格と違い、まずリスニングとリーディングのみが出題されます。「話す」「書く」能力は問われません。
また、出てくる分野は日常生活・ビジネスとシーンが限定されています。
よって、TOEICは狭い範囲の英語を勉強していくことで、戦略で900点突破の上級レベルまで到達も可能なのです。
例えば、英検では学術的な内容や環境・医療などの専門分野に関する英語も出題され、IELTSやTOEFLでは大学生活や発表などで使用するアカデミックな内容が中心となります。
社会人にとっては例えばリスニングのPart3の会話で出題されるクライアントとのアポイント、Part4の会議のシーンなどは身近に感じるでしょう。
それに対し学生はリーディングで出題されるような英語のビジネスメールに慣れず普段使用しない表現も多いと思われます。
TOEICの単語を学習する際も、可能であれば例文つきでどのようなシーンで使うのか、具体的シーンを想定して慣れることが望ましいです。
レベルに合った問題集を選ぶ
TOEIC900点のレベル感に慣れるためには、現在使用している参考書からワンランク上のものを選ぶのも有効です。
英検で言うと、1級レベルの問題集で最上級レベルの英語に日常的に触れるのがおすすめです。
各出版社で発行されているような、レベル別の問題集、800点レベルの問題も良問が揃っているので活用ができます。具体的には、以下のような問題集を挙げることができます。
[TSL / NGSL]を覚えるとTOEICスコアは飛躍的に伸びる!
TSL=TOEIC Service List
NGSL=New General Service List
TSLとは、TOEIC向けの英単語リストの事を指し、全部で約1300語あります。そして、NGSL 英単語リスト2800と合わせて約4100語あり、これらの英単語を全て覚えると、TOEICに出題される英単語の99%を網羅できると言われております。もともと英語の学者が集まって作成したリストなでけあって、信頼性が高いもので、さらには今もバージョンアップが繰り返されています。
PM English School では、これらの英単語リストを活用した英単語の暗記動画やリスニング練習のYouTube動画を配信しています。
是非、TOEIC受験の際にはご利用下さい。
まとめ
TOEIC900点を取得した後は社会的評価が一気に上昇します。
TOEIC900点に必要なのは、英語のセンスよりも英語学習の継続力であると言えます。TOEIC800点から900点到達までが多くの学習者にとって山場となりますが、TOEIC自体は努力が表れやすい試験となっています。年齢に限らず、誰にでも挑戦する価値のある資格としておすすめです。
- TOEIC980点&英検1級の山先生による執筆
- 英語講師歴20年の山先生による執筆記事です。米国の大学院を卒業し、保有資格は「英検1級、TOEICスコア980、TOEFLスコア100」と英語に関して深い知識と活用事例をお持ちです。また、将棋好きが高じてアマチュア4段になったばかりのなんにでも本気で取り組む方です。
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