動名詞の形と意味
「動名詞の形や意味と現在進行形との区別がしっかりできるようにしましょう」
動名詞の形は動詞の原形に ing がくっついたものになります。
ing と言えば現在進行形を思い出す方も多いと思うのですが、後で現在進行形との違いも紹介しますので、ひとまずは動詞の原形に ing がくっつけば動名詞にもなると考えて下さい。
尚、動名詞の基本的な意味は「~すること」となります。
以下表で一例を挙げます。
形容詞的用法 | 意味 |
---|---|
swimming | 泳ぐこと |
cooking | 料理すること |
playing tennis | テニスをすること |
studying English | 英語を勉強すること |
listening to music | 音楽を聴くこと |
動名詞を使った英作文
まずは「私はテニスをするのが好きだ」を英作文してみましょう。
分かりやすくするためにまずは日本語をかみ砕いて「私はテニスをすることが好きだ」とします。
まずは英語の基礎である「主語 動詞」を考えると「I like」となりそのあとで「テニスをすること」にあたる「playing tennis」を付け足すと完成です。
I like playing tennis
私はテニスをするのが好きだ
では次に「彼は宿題をし終わった」を英作文してみましょう。
同様に分かりやすくするために日本語を少しかみ砕いて「彼は宿題をすることを終えた」となります。
これも主語動詞から考えると分かりやすいですね。
He finished doing his homework
彼は宿題をし終わった
動名詞の働き
次に動名詞の働きを考えましょう。
動名詞とはその名前の通り動詞と名詞が混ざったもので「動詞が名詞の働きができるようになったもの」と覚えて下さい。
では先ほど英作文した2文をみてみましょう。
I like playing tennis
私はテニスをするのが好きだ
He finished doing his homework
彼は宿題をし終わった
これらの動名詞の部分を名詞の it に置き換えてみます。
I like it
私はそれが好きだ
He finished it
彼はそれを終えた
普通にきちんとした文になっていますね。
つまり普段だったら名詞しか来れない位置でも、動詞を名詞のように使える動名詞なら置けるということです。
例えば He enjoyed で始めるとその後ろには「his lunch / the movie」など、何を楽しんだのかという名詞を置きます。
ですが、楽しんだことが行動であることもあり、例えば play the violin もその一例です。
しかし play のままですと動詞になってしまい、名詞を置かないといけないという文法的なミスマッチを起こさないように動名詞としておくことになります。
He enjoyed playing the violin
彼はバイオリンを弾くことを楽しんだ
では次の英文をご覧ください
It is beneficial
それは有益だ
この中にある名詞は it です。
つまりこの it の部分を動名詞にすることも可能ですね。
例えば「クラシック音楽を聴くことは有益だ」という文にしてみましょう。
Listening to classic music is beneficial
クラシック音楽を聴くことは有益だ
このように動名詞は主語の位置にも置くことができます。次に以下英文をご覧ください。
I took a bath after dinner
私は夕食後お風呂に入った
ここでは dinner という名詞に注目してください。
dinner は after という前置詞の後ろに置かれており、他の前置詞とは in や to などがあり、Tokyo のような名詞の前に置かれます。
という事は名詞化した動名詞も前置詞の後ろに置くことができます。
I took a bath after watching TV
私はテレビを見た後でお風呂に入った
動名詞_
- 形:動詞の原形ing
- 意味:~すること
- 働き:名詞の位置における
(動詞の後ろや主語や前置詞の後ろなどにおける)
ここで注意なのですが、これまでに紹介した enjoy や finish などの後ろに動名詞を置きましたが、どんな動詞の後ろでも動名詞が置けるというわけではないことに注意してください。
He enjoyed playing the violin
彼はバイオリンを弾くことを楽しんだ
He finished doing his homework
彼は宿題をし終わった
現在進行形との違い
まず現在進行形の英文をご覧ください。
He is playing tennis
彼はテニスをしているところだ
一番の特徴はbe動詞とのセットで「~しているところ」という意味の動詞の役割を果たしているところです。
一方でこのページで紹介した動名詞は全然違いますね。
He enjoyed playing tennis
彼はテニスをすることを楽しんでいた
ここでの playing tennis は動詞ではなく名詞の働きをしています。
その証拠に it で置き換えても文の意味は通じます。
He enjoyed it
彼はそれを楽しんだ。
現在進行形でこの部分を it に置き換えると意味の通じない文になってしまうのです。
ここまでで現在進行形と動名詞の区別は大体理解できたかと思いますが、以下の場合は注意が必要です。
His hobby is playing the violin
彼の趣味はバイオリンを弾くことだ
仮にこの文を現在進行形で訳すと「彼の趣味はバイオリンを弾いているところだ」となってしまい意味の分からない文になってしまいます。
ですのでこの文は現在進行形ではなく、動名詞として「playing the violin」が機能しています。
このように動名詞はbe動詞の後ろにも置くことができますので、そういう場合は注意が必要です。
- 英検1級取得のbird先生による執筆
- TOEIC®︎ Listening & Reading 公開テスト 990点、実用英語技能検定 1級、IELTS Overall Score 7.5 と英語に関して非常に造詣の深いbird先生による執筆記事です。現役の英会話講師でもあり、「TOEIC、IELTS、英会話」を専門に指導をされています。そのほかにも、海外旅行・旅(35ヶ国)、学部留学、海外インターンなどの経験もおありです。
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