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英⽂法学習の流れ
「STEP.1~4 基本から実践まで」
まずは英文法の勉強の流れをSTEP.1~4に分けて説明します。
まずは自分の現在の文法能力がどのSTEPなのかを見極めて、適切な参考書を基に英文法の勉強を進めて下さい。
STEP.1
基本⽂法のおさらい
中学生から⾼校1年レベルの基本⽂法を「理解」できているかの確認をまずはしましょう。解説を読んでも理解できないところは⾶ばして、どんどん中学1年から高校1年生の単元まで進んでください。
参考書を2週、3周とするうちに分からない部分が減ってきますので、とにかく進めることが重要です。
STEP.2
基本⽂法の定着
基本⽂法は理解できたら使えるようにしましょう。参考書の問題を解いて、例⽂の⾳源を聴きます。⾳読や暗唱も忘れずに、5感をフルに使って勉強時間を濃いものにしてください。
そして、英⽂は前から理解することが重要で、後ろから戻り訳しないように読み進めて下さい。
STEP.3
応⽤⽂法の理解
英語を使うために必要な応⽤⽂法に絞って勉強しましょう。理解した後、5感を使った自主トレーニングは忘れないようにし、もし難解な⽂法に出会ったら無視して読み進めて下さい。
例⽂は、⾳声変化・リズム・イントネーションを意識しながら、⾳源を真似てみましょう。
STEP.4
総合⽂法⼒の強化と仕上げ
使える英⽂法にするために、頭の中で英作文をしてください。
まだ難しい場合は書いて慣れていくのもいいでしょう。
さらに、多読と多聴で定着させることができますので、どんどん話したり書いたりして定着させましょう。
英⽂法学習の注意点
「効率的に英文法を学ぶために」
ここでは英文法の勉強をしていく中で、注意してほしい7点を紹介しています。
人間の脳は、正しい手順で勉強すればその効果は何倍にもあがります。
語学学習は時間を要してしまうものですが、工夫次第では時間短縮も可能です。
まずは基本英⽂法を⼀通り理解しましょう
始めは細かいことや難解な応⽤的なことは気にせず、基本をおおまかに理解することに注力して下さい。大まかに理解ができてくると、少しずつ細かい部分や難しい文法にも手を出すといいです。
⼈間は、勉強⼿順で分かりやすい道筋をたどると、より早く学習ができる性質を持つといわれています。
いきなり⾼度なことに⼿を出さずに、基礎を⾝につけてから少しずつ難易度を上げていくことが最重要だと覚えておいてください。
難解な英⽂法は無視しよう
難しすぎて役に⽴たない英⽂法があることも事実です。難しい場合は古語英語に近い理解が必要となり、ネイティブでもほとんど使わないケースもあります。
それらを理解しても時間の無駄になる可能性が⾼く、試験でも合否を決めるような重要文法にはなりえません。
どうしても難解な文法を理解したい場合は、理解するよりも例文を覚えてしまった方が早いのです。
英⽂は前から理解すること
英語を流暢に使えるようになるためには、英語を英語の語順のまま、前から理解できるようにする必要があります。
これが英語脳を作るということになります。
日本語と英語を話すときには、それぞれ脳内の別の個所が活性化されており、これは同じような手順で考える言語ではないという証明になっています。
例⽂を聞いて理解すること
勉強する⽂法項⽬が含まれた例⽂を聞くことは、英語を英語の語順のまま理解するための英語脳の基礎を作り、記憶を促進させます。⼈間は進化の過程で⽬よりも⽿をよく活⽤してきたので、⽿の記憶は⽬の記憶よりも強く⼼に残ると脳科学研究ではいわれています。
使える英⽂法と理解できる英⽂法を区別すること
理解できる英⽂法を全て使えるようにする必要はありません。
使える英⽂法の範囲は、理解できる英⽂法の範囲よりも狭くて問題ありませんし、それが通常です。
ネイティブと会話をするには、中学~⾼校1年程度の基礎英⽂法を、アウトプットつまり、話したり書いたりできる程度で十分だとされています。
⾃分で使ってみること
覚えようとしている英⽂法を使って英作文をしたり、その⽂を発音したり、⽂法問集を繰り返し解くことに注力して下さい。
⼈間は、情報を読んだり聞いたりするよりも、その情報を何度も使って話したり、書いたりする⽅が、⻑期間安定して記憶することができます。
とはいえ、読み聞きでインプットし、話たり書いたりするアウトプットの一連の流れは維持するようにしましょう。
やさしい英⽂を多く読み聞くこと
やさしい英⽂を多読・多聴は、⽂法項⽬の無意識的な理解をもたらし、文章を前から理解する英語脳の成長を促します。
知らない単語や英⽂法が本全体の2〜3%程度含まれた本を多読することは、⽂脈をもとにした類推により、新たな単語や⽂法に関する知識を習得する効果も期待できるのです。
英⽂法トレーニング法
「理解→記憶→無意識的に使える」を目的としたトレーニング法
以下の英文法の勉強法は、「理解→記憶→無意識的に使える」を目的とした内容になっています。
英文法の理解を深め英語を楽しみながら勉強して下さい。
英文法の教材と言えど、例⽂の⾳声がついており、問題が多く掲載されているものをお勧めします。
STEP.1 ⾳読
最初に、学習する⽂法項⽬が含まれた例⽂を⼤きな声を出して読んでみる。必ず意味を理解しながら読むこと︕前から理解することを意識する。⽂法項⽬が理解できない場合は解説を読んで確認すること。その後、再度何回か⾳読しよう。
STEP.2 スラッシュリーディング
英⽂を前から、意味のかたまりごとにスラッシュ(/)を⼊れながら読んでいく。後ろから戻り訳す癖が抜けない⽅向け。最初は、かたまり毎に⽇本語に訳していくとやりやすい。
STEP.3 リピーティング
例⽂を⽬で追いながら、⾳声を聴き、⼀旦⾳声を⽌めて⾳読する。必ず意味を意識しながら⾏うこと︕英語を英語のまま理解できるようする基本のトレーニング。
STEP.4 ルックアップ & セイ
英⽂を⽬で追いながら、例⽂の⾳声を聴き、その後英⽂から⽬を離し暗唱する。⾳声なしで、例⽂を黙読後に暗唱してもいい。意味を意識することを忘れずに︕英⽂から⽬を離すことで⽂法項⽬の理解が深まる。頭の中で⽂章を作る能⼒を向上させ、スピーキング⼒の向上にもつながる。
STEP.5 リピーティング
再度リピートしてみる。今後は英⽂を⾒ないでトライしよう。⾳声を⼀⽂聴き、そのあとすぐに暗唱してみる。ルックアップ&セイの効果を更に向上させることが⽬的。慣れてきたら発⾳を意識して何度か繰り返すこと︕
STEP.6 書き写し
例⽂を黙読し、⼀⽂を⼀気に書き写してみる。途中で英⽂をチラチラ⾒ないように。「⽬」「⽿」「⼝」に加え「⼿」も使うことにより、脳をあらゆる⽅向から刺激して脳への定着を促そう。
STEP.7 暗唱
英⽂を⾒ずに、⾳声も聴かずに、例⽂を⼤きな声を出して暗唱する。意味を意識しながら、そして発⾳を意識しながら何度も繰り返すこと。例⽂に含まれている⽂法項⽬を⾃分で使うことを強く意識しながら⾏なうこと︕
STEP.8 作⽂
今までトレーニングしてきた⽂法項⽬を使って、⾃分で⾃由に作⽂してみる。例⽂の単語を変えてみることから始めてもいい。最初は書きながら作⽂し、それを何度も暗唱してみよう。慣れてきたら頭の中で作⽂してみる。
- 現役国立大学生のsky先生による執筆
- 国公立大学の理学部生物科学科に在学中のSky先生による執筆記事です。現在は英語の家庭教師をしつつ、ライターとして海外文化の情報を配信されており、保有資格はTOEIC スコア 930点取得、 TESOL(Teaching English to Speakers of Other Languages) 英検準1級と現役大学生の中でも特に英語の造形に優れています。
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