英検は5級~1級のレベルがありますが、1番下が5級(中学1年生程度レベル)で1番上が1級(上級レベル)となります。
3級は、5級・4級の次のレベルの試験で、レベルとしては中学2年生が受験するのが最適なタイミングです。
英検3級の実施要項
英検3級の試験までの流れと、どんな種類の問題が出題されるかを知ろう
3級は他の試験級と合わせて、6月・10月・1月のタイミングで試験が実施されています。
検定料は、個人申し込みの場合は6,400円です。(2022年現在)
個人で申し込みをすれば、一次試験の指定された日曜日に近くの受験会場で開催されている試験を受けることになります。
さらに、上記の会場受験では一次試験からペーパー形式で受験をすることになりますが、コンピューターで一日に一次試験・二次試験のスピーキングまで全て完結するS-CBTという形式が誕生しました。
従来のペーパー試験の形式では、一次試験(リーディング・リスニング・ライティング)の筆記で合格者のみ、後日二次試験の案内が届き、二次試験でさらに合格することで英検3級の保有者となることができます。
こちらは全国の各テストセンターから会場を自身で選び、好きな日程に申し込みが可能です。
毎月ほぼ毎週の土日と、平日に実施されていることもあるので、受験に活用する場合もより日程が組みやすくなっています。
英検3級の試験内容
英検3級は、5級と4級で必須ではないライティングとスピーキングがテスト内容として追加され、受け身だけではない英語を使ったコミュニケーション能力が見られています。
しかし、中学校で習う基礎力を身につけていけば、どの分野でもバランスよく得点し、合格は可能です。
内容は、家庭や学校、地域(お店や公共施設)、旅行、自己紹介、海外の歴史や文化といった分野からの出題で、日常生活のより実践的な英語や見知らぬ歴史や文化を紹介する文章などを読み解くといったことも求められます。
英検3級の問題の構成は、以下の通りとなっています。
一次試験(リーディング・ライティング・リスニング)
・リーディング
∟ 語彙・文法問題(15問)
∟ 会話や文章の空所補充、内容合致問題(10問)
・ライティング
∟ 自分自身に関する質問が1問出題され、それに関して25~35語で記述する自由英作文(1問)
・リスニング
∟ 対話と応答を聞き、問題用紙に印刷されたイラストの中から適切なものを選ぶ(10問)
∟ 対話を聞き、質問に対して適切な内容を選ぶ(10問)
∟ 文章を聞き、それに内容に関する質問に対して適切な選択肢を選ぶ(10問)
二次試験(スピーキング)
・スピーキング
∟ 面接官より渡された30語ほどのパッセージを音読(1問)
∟ パッセージの内容に関する質問(1問)
∟ 日常生活の中で、自分自身に対する質問(2問)
詳しくは、英検の公式ページで実際に3級でどのような問題が出題されるのか見ることができます。
https://www.eiken.or.jp/eiken/exam/grade_3/solutions.html
英検3級合格のメリット
英検3級に合格するとどのようなメリットになるのでしょうか。
まずは、学校ではなく外部からの英語の試験を受けることで、テストや入試に向けて力をつけることができます。
日本英語検定協会主催の英検テストは、学生の間で日本の中で一番信憑性が高く普及している英語の公的資格です。
英語力の証明になるのはもちろんのことですが、高校受験・中学受験でも3級から評価の対象とする学校は全国に増えています。
推薦入試に必要であったり、英語の試験科目が免除とされたり、英検3級を保有していることで入試の得点に加点されるといった例もあります。
英検3級の合格率
英検3級の一次試験は、約半分、つまり50%の合格率と言われています。
学校の英語のテストで高得点を取れていたり、英語が得意科目と言えれば特別な対策はあまり要求はされない試験です。
しかし、英語が苦手であったり苦手分野があるとじっくりと対策を取る必要があります。
英検3級合格対策① 教科書の文法、英単語を身につける
基礎英語力を養うことが第一に重要
英検3級でまず土台となるのは、中学英語の基礎力です。
文章を読んだり、英語の音声を聞いて内容を理解できる必要もありますが、まず必要なのは基本的な文法を一文一文理解できることと、単語力です。
教科書レベルの内容で、文法の苦手分野や分からない単語があれば極力苦手は作らないようにしましょう。
中学で習う内容、文法の現在形・未来形・過去形・現在進行形・現在完了形など時制と動詞の変化をまずは押さえるようにしましょう。
関係代名詞や比較も頻出の分野となるので、教科書の例文を音読したり書いて練習し、問題も解いていくことをおすすめします。
単語は、日常生活に出てくる単語や決まり文句や自己紹介から、人の職業や身の回りの物を表す単語が出題されています。
英検で記述式なのはライティングのみで、他は全て選択肢から選んで解答をする問題です。
まずは単語を見て、瞬時に日本語で意味を言える練習を重ねましょう。
教科書などの基本的な単語に加え、英検の問題を解いて練習していたときに分からなかった単語に出会ったらその都度覚えていきましょう。
英検3級合格対策② 英作文、スピーキングの練習
英単語や文法の力がついてきたら英作文やスピーキング対策も
ライティングの英作文とスピーキングで英語を書いたり話したりする訓練が少ないと、いざ本番で問題が出てもどのように答えらたら良いのか分からなくなってしまいます。
二次試験の面接、スピーキングは一次試験の約1か月後で合格者のみ行われますが、こちらも早めに対策を進めていくことをおすすめします。
ライティング対策
まずはインプット、学校で習う英単語や文法をおさらいしていくことは必要ですが、理解できていけば次は例文を1文ずつ日本語訳だけを見て英語で組み立て、書く練習をしていきましょう。
本番のライティングでは1問テーマが出題され、それに対して25~35語で自由に書くことになります。
その時、いきなり英語で書き始めるのではなく、日本語で構成を考えた後にそれを自分で書ける英語に訳していく流れにしましょう。
そのため、日本語を見て英訳できる力を伸ばす必要があります。
過去の英検3級の問題を見ると、自分自身のことについて好き嫌いなどを問う問題が出題されています。
・夏にお祭りに行くことは好きか。
・週末に何をして楽しんでいるか。
・天気は暑いのと寒いのはどちらが好きか。
本番に近づけば、1つのトピックに対し1から構成を組み立て、英作文で書く練習をしましょう。
まずは始めに主張を明確に示し(好き嫌い、私は~と思う、など)、なぜそう思うのか理由を2つ挙げて英語で書ければOKです。
ライティングは1問で16点満点で、内容・構成・語彙・文法の4つの観点で、各0~4点の16点満点で採点されます。
テーマに沿った解答で意見を示せているのか、構成を押さえて分かりやすい文章か、語彙のバリエーションがありスペルがしっかり書けているか、文法が正しく使えているか、といったことです。
内容に加え、文法のミスや動詞の変化形(過去形や過去分詞、三人称単数の変化)などミスしやすいところは特に注意です。
しかし、ミスをしないために短い文章で書いたり単調な文章だけで書いても評価されにくくなります。
25~35語以上の分量は守り、極力ケアレスミスを防いでいきましょう。
意見と理由が示せていれば、一定の点数がつきやすいのがライティングの試験の特徴です。
スピーキング対策
さらにスピーキングは、英語で1対1の面接形式で、積極的にコミュニケーションを取ろうとする姿勢が見られています。
まず練習として、英作文から発展し基本的な例文を声に出して言える練習をすると良いでしょう。
日本語を見ただけで英語で瞬時に言えるようになるとさらに良いです。
当日にカードが渡され、そこに書いてある文章を音読することが求められますが、初めて読む文章でもなるべくスムーズに読む練習をしましょう。
例えば、日頃問題集で初めて読む英文を読んで問題を解くことがあると思います。
問題を解いて答え合わせをした後、都度英文を1度は音読してみることをおすすめします。
さらに、カードの中のイラストに関する質問と、それ以外に自分自身のことに対して「~は好きですか。」などの簡単な質問がされます。
イラストの質問は、場所・数などぱっと見た内容で答えることができる問題です。
一方、自分自身のことに対する質問は、ライティングと同じで一文で終わるのではなくさら理由まで言えると良いでしょう。
スピーキングは、音読が5点満点、音読したパッセージに関する質問1問5点満点、イラストについての質問2問5点満点×2、自分自身のことに対する質問2問5点満点×2、アティテュードで3点満点の計33点満点です。
このアティテュードとは、英語でのコミュニケーションの姿勢のことで意欲を見られています。
聞き直したり、途中止まったりしても中断せずに最後まで話すようにしましょう。
面接はできれば対人で先生や友達、家族相手に何回かシミレーションをして練習することが一番ですが、本番形式の問題を見ながらどの質問がされたか過去問などで確認しながら、自分で答える練習をしていくものでも構いません。
口に出して言えるように、何回も練習し慣れていきましょう。
英検3級合格対策③ 必ず英検の過去問を解くこと
過去問を解くと解かないでは合格率に大きな影響がある!
英検の過去問は、最新の3回分公式ページでダウンロードすることができます。
苦手を克服していき、必ず本番までに過去問で時間を図りながら解く練習をしましょう。
また、答え合わせをして終わるのではなく特に問題の中の英文は一度音読をすることで、リスニングやスピーキングの練習にもなります。
特にリスニングは、なるべく問題が始まる前に選択肢に目を通して内容を予測するよう解くテンポを掴んでいくと良いでしょう。
リスニングでは一度解いた後音声を何度も聞き、こちらも答えの英文を見ながら音読をして練習をしていきましょう。
YouTubeで英検3級の対策を!
PM English School が提供するYouTubeチャンネルをご活用下さい。
PM English School では英検3級対策として、様々な動画を配信しています。以下のボタンより英検3級の対策を目的としたYouTube動画を探すことができます。
ぜひ自分に合った動画を見つけて下さいね。
まとめ
中学2年生には取得できるように頑張りましょう
英検3級は中学生にとって取得のメリットの大きい試験です。
リーディング・リスニング・ライティング・スピーキングの4つの技能を客観的に測る試験で、英語の総合力を高めることができます。
英語の得意不得意に関わらず挑戦してみることをおすすめします。
- Shizu-treat 先生による執筆
- 現在貿易業務に携わりつつ、英語関連の執筆業務を行っている「Shizu-treat 先生」です。アジアや欧米の国々向けの産業用機器や原材料の輸出をメインに取り扱っている会社で英語を使用した実務を行っています。英語の資格としては、TOEIC 870点・英検準1級・貿易実務検定を取得し、留学経験はないものの、独学で300点代からスコアアップされた経験を活かした仕事をしています。また、現在も英語の勉強は趣味と豪語されており、TOEIC900点以上と英検1級取得を目標に、英会話のレベルアップにも励んでいます。
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