英文法:比較級に関する Q&A
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英文法:比較級に関する Q&A

比較級とは?_

英文法の比較級を使えるようになると、「あなたより私のご飯の方が少ないわよ」や「僕の方が君よりもゲームが上手だよ」のような、何かと比較して「~よりも…。」という表現ができるようになります。比較には、原級、比較級、最上級の3種類があり、ここでは比較級についてのQ&Aをまとめています。比較級への理解を深めるためにご覧ください。

Q&A

英文法の比較級が苦手です。基本的に比較級はどういう時に使えばいいでしょうか?

比較級は「変化を表す」時に使います。
例えば「早くなったり遅くなったり」「増えたり減ったり」「長くなったり短かくなったり」など、ある変化を英語で伝えるのは意外と難しいです。
この時に、使える英文法が「比較級」 です。次の英文を見てください。

Japanese people live longer than Chinese.
日本人は、中国人より長生きです。

Japanese people live longer than Americans.
日本人は、アメリカ人より長生きです。

Japanese people live longer than they used to.
日本人は、以前と比べてより長生きします。

このように、than の後ろに置く対象によって、意味が変わってきます。
「Chinese(中国人)」 は「アメリカ人」「ドイツ人」「アフリカの人々」などに置き換えれますし、3つ目の英文は「昔の日本人」のように、同じ日本人の過去の状態と比較しているので、「日本人は昔より長生きになった」「日本人の寿命は延びた」という変化を比較級で表現していることになります。
また、上の longer は副詞ですが、形容詞として使うと、

Japanese people have longer life span than they did.
日本人は、以前と比べてより長生きします。

のようにも表現できます。
「比較」と聞くと、「主語」を「他の人や物」と比較するための文章だと考えてしまいがちですが、主語と主語の昔の姿と比較すれば、その主語の変化を表現できます。
このように比較の基礎を頭の中に置いておけば、苦手意識も少しは緩和するのではないでしょうか?

「~な人が増えている」って英語でどう言いますか?

A: More and more people do ~.
B: More and more people are doing ~.
と表現できます。

このときの注意点は、Aは状態動詞の時に使え、Bは動作動詞の時に使えます。

More and more people like cats.
猫を好きな人が増えている。

More and more people are playing tennis.
テニスをする人が増えてきている。

文語体として表現したい時には、
– the number of people who ~ is increasing
と書いてもいいです。
ただし、この表現はちょっと注意が必要で、対象のモノ・コトの統計が増えているのようなニュアンスになり、その数を把握していないと使えません。

The number of people who enjoy online shopping has been increasing rapidly.
オンラインショッピングを楽しむ人の数が急速に増えてきている。

The number of people in modern slavery is increasing.
現代の奴隷制の人数が増加しています。

このような表現は何かの統計・ニュースなどをみて伝えているのだなってニュアンスに見えます。

「近年、休暇のごとに海外旅行をする若者が多くなってきた」と言いたくて、「In recent years, young people who use every vacation to go abroad has been increasing.」と言うとなんか正確に伝わっていないような顔をされました。
何が問題ですか?

「In recent years, young people who use every vacation to go abroad has been increasing.」のなかでまず気になったのは、「young people」が「increase」するという表現です。
「increase」という動詞は、注意が必要で、主語におけるのは「~の数」つまり「the number of young people」と表現しないといけません。
ですので正しくは、

In recent years, the number of young people who use every vacation to go abroad has been increasing.
近年、休暇のごとに海外旅行をする若者が多くなってきた

となります。また、この文章でも伝わるには伝わりますが、どことなく文語表現のようにみえますので、「more and more」を使って表現すると、より口語的になります。

These days more and more young people are traveling abroad whenever they can get time off.
近年、休暇のごとに海外旅行をする若者が多くなってきた

比較の英訳問題あるとが点数が伸び悩みます。大学入試では比較は重要なのでしょうか?
できれば、他の範囲を勉強して点数を伸ばしたいと考えています。

大学入試において、比較に関する構文は絶対といって良いほど出題されます。
特に大学入試は「一般選抜、総合型選抜、学校推薦型選抜」と大きく分けて3つありますが、英訳問題を過去問から出題する傾向のある大学入試を考えている方は、特に比較の勉強をおろそかにすると大変なことになるなという印象をもっています。
というのも、この出題形式をとっている入試では、比較の問題出題率が高いという印象だからです。
多くの大学受験生にとって「原級、比較級、最上級」を読むのは、さほど難しくない印象でしょうが、英訳になったとたんに数段難しい問題と考えてしまう方が多いですね。
例えば、

She is as tall as her mother.
彼女の身長は母親と同じぐらいです。

ぐらいなら書ける方も多いでしょうが、

She has as many books as I do.
彼女は私と同様にたくさんの本を持っています。

になると誤答率が急に伸びます。さらに、次のような英文だとほとんどの人が正答できません。

Children are not as likely to play outside as they used to.
子どもたちは昔ほど外で遊ばなくなっています。

また、「the+比較級 SV, the+比較級 SV(AすればするほどBだ)」ぐらいならできると思っていても、実は間違えてしまったり、less を含む英文、さらには 「as ~ as」の間が2語以上の場合など、意外と間違えてしまう方が多いのでしっかりおさえておくといいです。

いろいろ書きましたが、読めるようになるのは必須です。英訳問題については志望校の過去問を見て英訳問題があるかどうかなどで判断していけばいいでしょう。

「この街の人口は私の故郷よりも人口が多い」を英訳すると
The population of this city is larger than my hometown.
で合っていますか?

文法的には間違えです。
比較構文では、比べるモノ・コトは同一の範囲でなければなりません。
上記にの英文を見ると、
The population:my hometown=人口:町
となっていて、比較対象のステージというか同一性がありません。

そのため、The population と比較するのは that of my hometown とすると、
The population of this city:that of my hometown=この街の人口:私の故郷の人口
となり、正しい表現になります。

正解は以下の通りです。

The population of this city is larger than that of my hometown.
この街の人口は私の故郷よりも人口が多い

比較構文の読解がすごく苦手です。
どうすれば正しく英文を読めるようになりますか?

比較の単元では、英文中に「語尾が -er の単語」や「 as 」などがあれば、

「 -er 」➡「 than 」
「 as 」➡「 as 」

という関りを意識して読んで下さい。そして、比較構文では以下の3点について注意しましょう。

1.「er と than」「as と as」との距離に惑わされない
∟ 間がどれだけ空いていてもそれは文法としての比較構文の性質を失うものではない
2.英文の流れに沿って意味を理解する
∟ 例えば、than の前と後ろで比較を意識する
3.比較構文のもつ「対称性」を意識する
∟ than, as を中心にAとBが天秤に乗ってどうなっているのかを意識しましょう

では具体的に1~3を解説していきます。
①についてですが、「単語の語尾の -er があれば than」「as があれば as」を意識し、それぞれの間がどれだけ離れていても、必ず後に出てくると予想し英文の流れどおりに読解しましょう。間には挿入があったり、修飾語で長くなっているだけ等英文が言いたいコアな部分を押さえてください。
②についてですが、流れに沿ってとは、

I am taller than he.

を taller の -er に着目し、taller を読むときに、「than 以下と比較して、背が高い」 と訳してしまいます。こうすれば、

There is nothing more A than B.
何もない、BよりAなものは

のような少しややこしい英文の理解も容易になります。
最後に、③についてですが、比較構文のもつ「対称性」を意識することは非常に重要です。

A than / as B
(AとBは対称関係)

as, than を中心に対称関係、つまりAとBが天秤の計りに乗っているイメージで、「それぞれが正確に何を指し(計りに乗っているもの)」「どう比較されているか(力点)」を確認しましょう。
例えば、「この町の気候は北海道より穏やかです」では、「the climate of this town(この町の気候)」と比較しているのは「Hokkaido(北海道)」ではなく、 「the climate of Hokkaido(北海道の気候)」というのが正しい考え方です。
the climate を that に代えて、以下のように表現します。

The climate of this town is milder than that of Hokkaido.
この町の気候は北海道より穏やかです

「英語ほど広く使われている言語はない」って英語でどう言いますか?

いろいろな言い方がありますので、ご確認ください。

No other language is spoken as widely as English.

There is no other language as widely spoken.

No other language is spoken more widely than English.

There is no other language more widely spoken.

English is as widely used as any other language.

English is more widely used than any other language.

English is the most widely used language in the world.

全て少しづつ違う表現を使っていますが、基本的には比較の表現ばかりです。
ここでの注意点は、other の後ろを見ると全て language と単数扱いになっています。これは、比較構文は「1:1」が基本となり、English と比較して単数扱いとなっています。
とは言え、比較構文以外では other languages という表現ももちろんありますので、上記内容を覚えておいてください。
また、「使われている」に対する動詞は be used, be spoken がよく使われます。

「AはBの~倍である」を英語でどう表現しますか?

比較で習った次のフレーズを用いて表現できます。

A + is / are + 基数 + times + that of + B
ex) A is 2.3 times that of B. AはBの2.3倍である。

さらに「AはBよりも~倍長い」と表現したい時には、以下のように表現できます。

A + is / are + 基数 + times + longer + than + B
ex) A is 5 times longer than B. AはBより5倍長い。

longer の代わりに、bigger, smaller, more expensive を用いてそれぞれに合わせた表現をすることもできます。

画像の解説欄にある「比較表現の原級を用いる場合が」とはどうゆうことでしょうか?

比較表現の原級を用いる場合
比較表現の原級を用いる場合

以下回答になります。
「比較表現の原級を用いる場合」と言うのは比較の単元がどういう構成で成り立っているかを考えると理解できます。

比較の単元
① 比較級
② 最上級
③ 原級
発展形の「4⃣ 比較の構文」というのがありますが、ここでは説明を省きます。

① 比較級について
-er や more を使って「~よりも」を表現できる英文法

② 最上級について
-est や most を使って表現し、3人以上の人や、3つ以上の物を比べて「いちばん〜」と言いたい時につかう英文法

③ 原級について
原級とは比較級や最上級のように -er や -est がつかない、形容詞と副詞の元の形のことです。
「原級」を用いた構文は「as+原級+as …(…と同じくらい~だ)」の形と意味になるのが基本となります。

つまり、ご質問の「比較表現の原級を用いる場合」というのは上記③の文法を使って表現する場合という意味になります。

like ~ better than は like ~ more than と書いてはいけないのでしょうか?

順を追って説明していきます。まず、説明をしていくうえで基本英文を以下のようにします。
∟ I like spring very much.
(私は春が大好きです)
この英文を比較を用いて「私は秋よりも春が好きです」という英文を作ってみると以下のようになります。
∟ I like spring better than fall.

ここまでは学校でよく習うパターンです。
しかし、ここである疑問が思い浮かびます。(おそらく質問者様はこの段階ですね)
much の「原級-比較級-最上級」は「much-more-most」で、この中に better なんてないですね。
つまり、次のような「〇×」の関係が正しいのでは?ということなのでしょうが、正解は両方正しいです。
∟ I like spring better than fall. ✕
∟ I like spring more than fall. 〇

小さいニュアンスの違いはあって、more の方が若干フォーマル、さらには better はアメリカ英語でたびたび耳にするという具合です。
実際には両方使っても問題ないと認識して大丈夫です。
試験などでは、得点のために学校で習った方法で解答して下さいね。

I like spring better than fall.
私は秋よりも春が好きです

I like spring more than fall.
私は秋よりも春が好きです

the 比較級 ~, the 比較級 の基本を教えて下さい。

the 比較級 ~, the 比較級 は「~すればするほど(原因)、それだけ…(結果)」という表現をしたい時に使える比較を用いた英文法です。
ただ単に上記のように覚えている方が多いですが、この構文は「原因→結果」を表す表現で、従属節で原因を表し、主節で結果を述べています。
また、2つの the はよく定冠詞だと思われていますが、実は「副詞」で、最初の the は「どれだけ~」という意味の関係副詞、次の theは「それだけ」の意味の指示副詞です。

The higher we go up, the colder the air becomes.
高く登れば登るほど空気は冷たくなる。

The older you become, the more forgetful you become.
歳をとればとるほど、忘れっぽくなる。

The more you have, the more you want.
持てば持つほど、さらに欲しくなる。

as short as me
as short as I
ってどっちが正解ですか?

どちらも正解です。
後ろの as の品詞が前置詞か接続詞によって me, I が続くか決まります。
・後ろの as が前置詞
∟ 前置詞の後ろには名詞か名詞句だけを置くことができる → me
・後ろの as が接続詞
∟ 接続詞の後ろには節だけを置くことができる → I (am)
 ※ am は口語では省略される傾向にあり「I」のほうが「me」より使用頻度が高いです。

You aren’t as short as me.
あなたは私ほど背が低くない。

You are not as short as I.
あなたは私ほど背が低くない。

最上級で覚えておいた方が良い慣用表現を教えて下さい。

以下13項目は特に覚えておいた方が良い慣用表現です。

Make the most of this chance.
[make the most(best) of ~ : ~を最大限利用する]
このチャンスを最大限に利用しろ
I like English most of all.
[most of all : とりわけ]
とりわけ、英語が好きです
He’s at best a second-rate writer.
[at (the) best : 良くても]
彼は良くても二流作家だ
He participated in the race at his best.
[at one’s best : 最も良い状態で]
彼は最も良い状態でそのレースに参加した)
I study at least 3 hours every day.
[at (the) least : 少なくとも]
私は毎日少なくとも3時間勉強する)
He is the last person to tell a lie.
[the last 名詞 to不定詞 : 最も~しそうにない]
彼は最も嘘をつきそうにない
Make the best use of this chance.
[make the best use of ~ : ~を最大限利用する]
このチャンスを最大限に利用しなさい
I know that for the most part.
[for the most part : 大部分は]
私は、それについて大部分は分かっている
I will finish the work at noon at earliest.
[at (the) earliest : 早くても]
私がその仕事を終えるのは、早くても正午になるだろう
At last, she became a doctor.
[at last : ついに]
ついに、彼女は医者になった
Do your best.
[do one’s best : 最善をつくす]
最善をつくしなさい
Tokyo is one of the largest cities in the world.
[one of the 最上級 複数名詞 : 最も~な中の一つ]
東京は世界で最も大きな都市の一つです
The smartest student in our dass couldn’t solve this problem.
[even の意味で使われる最上級]
教室で一番頭がいい生徒でさえ、 この問題を解けなかった

比較級で覚えておいた方が良い慣用表現を教えて下さい。

以下18項目は特に覚えておいた方が良い慣用表現です。

It is getting colder and colder.
[比較級 and 比較級 : ますます~]
だんだん寒くなってきている
I read more than 100 books every month.
[more than ~ : ~以上]
毎年100冊以上は読んでいます
I read less than 100 books every month.
[less than ~ : ~以下]
毎年100冊以下しか読みません
She is more pretty than beautiful.
[more 原級 than 原級 : …よりむしろ~]
彼女は美人というよりかわいい
Tom can speak English, much more Japanese.
[肯定文 much(still) more : まして]
トムは英語を話せる、ましてや日本語はなおさらだ
Tom can’t speak English, much less Japanese.
[否定文 much(still) less : まして~ない]
トムは英語を話せない、ましてや日本語はなおさらだ
Sooner or later things will all come right again.
[sooner or later : 遅かれ早かれ]
いずれ事態はみな元どおりにうまく納まるだろう
He was more or less satisfied with the test results.
[more or less : 多かれ少なかれ]
彼は多かれ少なかれ、 テストの成績に満足していた
Tom has many more books than Nancy.
[many more 複数名詞 : ずっと多くの~]
トムはナンシーよりずっと多くの本を持っている
He is no longer here.
[no longer : もはや~ない]
彼はもはやここにいない
You should know better than to trust such a story.
[know better than to ~ : ~するほど馬鹿ではない]
そんな話を信じるほど君はばかではないはずだ
He has no more than 1000 yen.
[no more than : ~だけ]
彼は1000円しか持っていない
He has no less than 1000 yen.
[no less than ~ : ~も]
彼は1000円も持っている
He has not more than 1000 yen.
[not more than : 多くても~]
彼は多くても1000円しか持っていない
He has not less than 1000 yen.
[not less than ~ : 少なくとも~]
彼は少なくとも1000円は持っている
The more I saw her, the more l liked her.
[the 比較級~, the 比較級 ~ : …すればするほど、ますます~]
彼女を見れば見るほど、 好きになった
I like him all the better because he is honest.
[all the 比較級 : ~だからいっそうますます]
私は彼が正直だからいっそうますます彼が好きです
A good tale is none the worse because it is told twice.
[none the 比較級 for : ~だからといって少しも …ではない]
よい話しは二回語られても何ら悪くならない

as+原级+asの覚えておいた方が良い慣用表現を教えて下さい。

以下10項目は特に覚えておいた方が良い慣用表現です。

Tom is not as tall as Nancy.
[not as ~ as / not so ~ as : …ほど~ない]
トムはナンシーほど背が高くない
They saved as much money as possible.
[as ~ as possible / as as S can : できるだけ~]
彼らはできるだけたくさんのお金をためた
He is as busy as ever.
[as ~ as ever : 相変わらず~]
彼は相変わらず忙しい
He is as great a teacher as ever lived.
[as ~ as ever lived : 並外れた~]
彼は並外れて偉大な先生だ
He is as honest as any student in the school.
[as ~ as any : どれ(誰)にも劣らず~]
彼はその学校でどの生徒にも劣らず正直者だ
He is not so much a poet as a novelist.
[not so much A as B : AよりもむしろB]
彼は詩人というより小説家だ
He can not so much as write his own name.
[not so much as ~ : ]
彼は自分の名前さえ書けない
He left without so much as saying goodbye.
[without so much as -ing : ~さえしないで]
彼はさよならさえ言わず去った
He has as many as 100 books.
[as many as ~ : ~のもの]
彼は100冊もの本を持っている
The problem is as easy as can be.
[ as ~ as can be : この上なく~である]
その問題はこの上なく簡単だ

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