Upset のネイティブイメージ
「ぐっちゃぐちゃ」
Upset に対してネイティブが持っているイメージは「ぐちゃぐちゃ」です。ここから派生して大きく分けて3つの用法がありそれぞれ解説していきます。
Upset : 感情を表す時
「正しい日本語訳が難しい表現」
なかなかネイティブが持っているニュアンスを伝えるのは難しいのですが、あえて言うと「動揺する」という意味で使われ、いろんな感情が混ざり合ってもやもやしているような時に使われ、自然と悲しんでいるようであったり傷ついているようなネガティブなニュアンスも必ず伴います。
ですので「動揺する」という意味ですべての訳に対応できるかというと、そうではありません。
例えば夫婦で海に遊びに行って、夫婦仲良く砂遊びをしている時に旦那さんの元カノがたまたま現れて、奥さんが旦那さんに言いました。
You look upset.
あなた動揺してる / あなたイライラしてる / あなた怯えてる
どの訳にもなりえて、その理由は奥さんは旦那さんの真意を知らないのです。とりあえずぐちゃぐちゃな精神状況というのが見て取れているのです。
そのため、相手の表情や背景、行動、シチュエーションやその後の話の中で訳がどんな意味にもなりえます。
仮に、旦那さんが完全に怒っているように見えるのであれば以下のように言うのは問題ありません。
You look angry.
怒ってるように見えるよ
しかし、いろんな表情が見え隠れするようであれば、Upset の方が正しくなります。
他の例でいうと、今日は久しぶりに彼女とデートです。
彼女が待ち合わせの時間を30分過ぎても来ないし連絡もとれません。
事故に遭ったのか心配だし、裏切られたのかもしれないし、忘れているのか不安だしと、いろんな感情が折り重なってきます。
こういう男性を傍から見ると次のように言えます。
He looks upset.
彼Upsetしてるよ
他の例ですと、A子ちゃんに彼氏ができ、幼馴染のB君にそのことを告げた時の表現です。
Why didn’t you tell me sooner?
なんで早く言わなかったの?
I didn’t wanna upset you.
私はあなたをUpsetさせたくなかった
ここでの Upset の内容はA子ちゃんしかしらない感情で、動揺なのか、悲しませたくないのか、嫉妬させたくなかったのか、怒らせたくないのかなどですね。
文法的にはこれまでの例文で取り上げた通り、形容詞や動詞として使えます。
Upset : 胃の調子が悪い時
「胃がひっくり返るイメージ」
この表現は胃がひっくり返ったりぐちゃぐちゃになると捉えると分かりやすいと思います。
とにかく食べすぎたり、飲みすぎたり胃がむかむかする時に使えます。
例えば、脂っこいものを食べ過ぎた時に次のように表現できます。
I have an upset stomach.
胃がむかむかするよ
このように upset stomach で upset を形容詞として使い「胃がむかむかした状態」を表すことができますし、動詞として使いたい場合は次のように表現できます。
Flying upsets my stomach.
飛行機移動で胃がむかむかしてる
Upset : 多番狂わせの時
「思ってもいなかったことが起こる時に使う」
この用法はある特定の状況がこのまま維持できるであろうと思っていたところで、ひっくり返って起こるような時に使われます。
例えば、野球の試合でAチームはスタメンがほぼ病欠で、Bチームは全米優秀選手ばかりという状況で最後大逆転でAチームが勝ったとします。
That was the greatest upset ever.
過去一番の多番狂わせだ
A team upsets B team.
AチームはBチームに多番狂わせして勝った
- 英検1級取得のbird先生による執筆
- TOEIC®︎ Listening & Reading 公開テスト 990点、実用英語技能検定 1級、IELTS Overall Score 7.5 と英語に関して非常に造詣の深いbird先生による執筆記事です。現役の英会話講師でもあり、「TOEIC、IELTS、英会話」を専門に指導をされています。そのほかにも、海外旅行・旅(35ヶ国)、学部留学、海外インターンなどの経験もおありです。
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