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仮定法のおさらい
「まずは仮定法の復習をしましょう」
仮定法には仮定法現在・仮定法過去・仮定法過去完了の3つがあり、このページでは仮定法過去・仮定法過去完了にポイントを当てていきます。
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仮定法過去の復習
仮定法過去というネーミングですが、あくまでも現在の妄想の話をしています。
形としては「If + 主語 + 動詞(過去形), 主語 + 助動詞の過去 + 動詞の原形」で表され、「もし~だったら~なんだ」となります。
If I were sick, I would not go to school.
もし私が病気だったら、学校に行かないのにな
仮定法過去完了
仮定法過去完了は、仮定法過去の時制がずれただけの表現で、過去の妄想を表します。
形としては「If + 主語 + had + 動詞(過去分詞), 主語 + 助動詞の過去 + have + 動詞(過去分詞)」で表され、「もし~だったら~なんだ」となります。
If I had studied more, I would have gotten into Tokyo University.
もっと勉強していたら、東大に受かっていたのにな
ここまでが仮定法のおさらいになります。このような形で表すには長いですし、ネイティブはどういう風に使っているのかを次で解説していきます。
ネイティブが使う仮定法
「話の流れの中に前提条件である If 文は含まれている」
実際にネイティブは上記のような仮定法を使わないことがほとんどで、特に If の部分はほぼ聞くことは無いでしょう。
この理由は、そもそも仮定の話をしていて、ある仮定の前提条件がある中で次の発言が出てきます。
そのため、「もし~だったら」って言うのをもう一度わざわざ言う必要がないからです。
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例えば、「ドラえもんがもしいたら何が欲しい?」と言う会話の中で、
If I could meet Doraemon, I would want a Hopter.
もし私がドラえもんに会えたら、タケコプターが欲しいな
のように答えるとすごくくどく感じます。つまり前提条件である前半部分を省略して、後ろの部分だけを言います。
I would want a Hopter.
タケコプターが欲しいな
このような仮定法の使い方が日本人の英語学習者に馴染みのない理由は、実践的な英語を使った会話になかなか参加できていないからだと言われています。
教科書に載ってるただの1文だけですと、前提条件を入れないと意味が通じないので If ~ の文が必要ですが、会話だったら話初め以外は全て前提条件がありますので、If ~ の文が必要ないのです。
ですので、皆さんは If ~ の文こそ重要だと思っている方が多いのですが、実はその後ろの文の方が実際にはよく使い重要なんだと覚えておいてください。
ではもう1文練習してみましょう。
前提条件は「髪が短すぎる男の子に対してもう少し髪を長くしたらかっこよく見えるんじゃない?」という話をしていたとしましょう。
You’d look great.
すごくよく見えると思うよ
ここでどんな If ~文が隠れているかと言うと、If you grew out your hair(髪をもっと伸ばしたら)になります。
学校では習わない with, without を使った仮定法
「with, without でも仮定を表すって本当?」
ここでは、ネイティブがよく使う with, without を使った仮定法について解説していきます。
もしかしたら聞いたことがあるかもしれませんが、なぜ with, without を使って仮定法にできるのかを具体的な英文を交え説明していきます。
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With を使った仮定法
まずは例文を紹介します。
Natto would taste better with Umeboshi.
納豆は梅干しと一緒に食べると美味しいだろうね
with は「~と一緒に」と言う意味で使いますが、そこから派生して「~があれば」ってニュアンスでも使えます。
あえて、If の文にすると、次のように言うのが一例となります。
If you add Umeboshi, Natto would taste better.
納豆は梅干しと一緒に食べると美味しいだろうね
つまり、If 文をぎゅっと縮めた形として with が使われているのです。
尚、would を取ってしまうと断定表現になってしまい、仮定にはなりませんのでその点は注意して下さい。
Natto taste better with Umeboshi.
納豆は梅干しと一緒に食べると美味しいよ
次は仮定法過去完了で With を用いた仮定法について解説します。
I would have been healthier with vegetables.
野菜を食べてたらもっと私は健康的だったのに
この文は仮定法過去完了ですので、過去の事を表現しています。
つまり、あの時野菜を食べていたらもっと健康的だったのになという意味合いになります。
with vegetables を If の文に置き換えると次のようになるのが一例です。
If I had eaten more vegetables as a kid, I would have been healthier.
子供の頃にもっと野菜を食べていれば、私はもっと健康的だったのにな
Without を使った仮定法
では次に Without を使った仮定法を紹介します。
I would be happy without you.
あなたがここにいなかったら私はうれしいだろうね
without you は「あなたなしで」ということですので、If の文に直すと If you weren’t here となります。
このようにネイティブは With, Without を用いて仮定法をよく使いますので覚えておくといいでしょう。
- Shizu-treat 先生による執筆
- 現在貿易業務に携わりつつ、英語関連の執筆業務を行っている「Shizu-treat 先生」です。アジアや欧米の国々向けの産業用機器や原材料の輸出をメインに取り扱っている会社で英語を使用した実務を行っています。英語の資格としては、TOEIC 870点・英検準1級・貿易実務検定を取得し、留学経験はないものの、独学で300点代からスコアアップされた経験を活かした仕事をしています。また、現在も英語の勉強は趣味と豪語されており、TOEIC900点以上と英検1級取得を目標に、英会話のレベルアップにも励んでいます。
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